20代の女性店長&マネージャーを応援するブログ

現役マネージャーによる、店長お悩み相談室。悩める新人店長さんはもちろん、マネージャーさんや若き管理職さんのヒントになりそうな記事をUPします。

読書ログ 『勝間式 生き方の知見』

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勝間和代さんをご存知でしょうか?

今から十数年前、「カツマーブーム」と呼ばれる一大ブームが起こりました。当時、新卒で就職して数年、仕事は充実しているけれど長時間労働をこのまま続けられるのか?という不安を感じていた私(及び私のようなビジネスパーソン)は「勝間本」に飛びつきました。

 

一番有名なのはこちらでしょうか(今だとKindle unlimitedで読めますね)

公認会計士二次試験を最年少19歳で合格、マッキンゼーJPモルガンを経て独立といった煌びやかな経歴を持つ勝間さんが執筆された「年収10倍アップ」というキャッチーなタイトル。読みました。そして簿記を勉強しました(試験は落ちました(何やっとんねん)でも電卓の計算は早くなりました。あと貸借対照表損益計算書の概念は理解できて数字を読めるようになって今株式投資に役立ってるので無駄じゃなかった)

 

こちらも読みました。「生き方を選ぶ(選べる)」という意識に変わったきっかけが勝間さんだったかもしれません。今読むと結構「イキってる」ところもあるけど、当時の社会情勢を鑑みると、まあこういうこと言いたいなら、こう書くわなぁ…と思います。勝間さんの性格もあると思いますが、当時これくらいはっきり言ってくれる人っていなかったのでね。きっと勝間さんなりの危機感とか親心とか、そういう気持ちだったんじゃないかと思います(たぶん風当たり強かったんじゃないかな…私はこういう本を世に出してくれて有り難かったです。勝間さんありがとうございます)

こちらもKindle Unlimitedで読めますので、興味がある方はどうぞ。

 

そして、私が一番影響を受けたのはこちらの本でした。「起きていることはすべて正しい」がスタートでありゴールとして現実を受け止める、そして行動を変えたところから、少しずつ人生が良い方向へ動いていったように思います。

 

いわゆるブームの後には必ず反動が来るものですが、勝間さんのすごいところは、その後もコツコツと断捨離、家事、ダイエットなどご自身の生活の中でトライ&エラーを繰り返し、その度に本を出版されてアウトプットを続けていらっしゃるところです。

 

 

 

 

勝間さんのキャリア的にはこういう分野が本業だと思うのですが(ちなみにこの本、めちゃくちゃおすすめです!iDeCoとNISAの違いが分かったら、商品選ぶ前にこの本読んで欲しいです)

とにかく幅広く、興味を持つ→調べる→やってみる→学びを得る→本にまとめる、ということを複数の分野でされていることがすごいです。

 

 

そして今回発売されたのが、タイトルのこちら(前置き長かった!)

 

勝間さんがトライ&エラーを繰り返す中で得た知見の集大成。働き方、人付き合い、物事の捉え方、健康、お金などの知見を7つの分野にまとめて紹介されています。

 

全7章の中身はこちら。

1章 新しい可能性に投資しよう 自己革新の知見

2章 自分も相手も気持ちよく コミュニケーションの知見

3章 メンタルブロックを外そう コントロール思考の知見

4章 短時間労働で成果は出せる 仕事の知見

5章 収入に上限はない お金の知見

6章 体力はお金より仕事より大事 人生百年時代の知見

7章 完璧を目指さない 幸福度アップの知見

 

どこが刺さるかは人によって違ってくると思いますが、どこから読んでも役に立つこと間違い無しです。

 

私は3.4章が特に刺さりました。

1分1円、1日1000円(睡眠時間除く)、1ヶ月3万円、1年36万円をどうやって使うかを考えるのがタイムマネジメントという考え方は面白いなと思いましたし(知見15)、「早めに行動すればするほど時間価値は高まる、やるかやらないか迷ったら、やる」(知見31)は今の自分に欠けているとハッとしました。コロナ禍だから…緊急事態宣言中だから…と後回しにする思考に陥りがちで、本当に自粛するべきなのか、自粛を言い訳にして行動を後回しにしているのかは、自分の中でしっかり区別をしないといけないな、と思いました。

 

日々もやもやしている人、人生に行き詰まっている人に特におすすめしたい本です。『起きていることはすべて正しい』で私が救われた考え方が、現代向きにアップデートされていると感じました。

 

全てを取り入れることはできなくても、例えば55個の中の3〜5個くらいを自分の生活に取り入れることだけでも、すぐにプラスの効果が得られる内容だと思います。「どこを切り取っても行動に結びつけられる」というのが、実践家の勝間さんらしいと思いました。

 

勝間さんが主催している勝間塾、実はずっと気になってて…

 

って「迷ったらやる」って15行前くらいに書いてあるやん!と自らにつっこみ、たった今入会手続きを済ませてきました!(ずっとって何年?10年?長いわ!)なんかね、すごい楽しそう!もっと早く入会しとけばよかった!

 

また気づきなどあればシェアしたいと思います。

今後の本ブログについての方針

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こんにちは。

最後の更新が2020年2月22日。

1年半も経ってしまいました。

 

全く更新がないのにも関わらず、日々ブログを訪れて記事を読んでくださる方もいて、読者になってくださる方までいて、ありがたいやら申し訳ないやら(本当にありがとうございます!

 

更新が滞ったのにはいくつか理由があります。

今日はその理由と、今後このブログをどうしていくか、私なりに考えた方向性を記したいと思います。

 

更新が滞ったのは…

更新できなかった理由の一つに、「店長という仕事から離れて、月日が経ってしまった」ということがあります。25歳で店長になり、36代半ばで会社を退職しました。

 

その後キャリアチェンジをして、現在も営業マネージャーとして仕事をしているものの、店長をやめてから5年以上が経過し、いわゆる「小売業の店長」の仕事が遠くなってしまったと感じています。

 

このブログを始めた理由は、恩送りがしたかったから。しんどかった20代の自分に言葉を送るつもりで始めました。ブログのタイトルも途中で変えて、私自身が一番しんどかった20代女性店長を応援したくて、記事を執筆してきました。

 

ブログを始めた思いはこちら。

mikazukiya.hatenablog.com

 

でも、この数年間の変化は凄まじいものがありました。SNSマーケティングが当たり前になり、キャッシュレス化が進み、店舗の役割=モノを売る、という単純な場では無くなりました。2020年からは新型コロナウイルスの感染拡大が続き、小売業界は今までにない大きな試練の真っ只中にあると思います。

 

それを「店舗の店長」として経験していない私が、想像だけで現状に対して何か言葉を発するのはどうなんだろうか?と躊躇する気持ちがありました。今までにない苦境の中で日々試行錯誤をしている方へ、感謝することこそあれ、たとえ前向きな応援でも、たとえ建設的な提案でも、何かアドバイスめいた言葉を軽々しく(私が体験した客の立場としての些細な事例、もしくは想像を元に)書くことはできませんでした。

 

もう一つの理由が、現在営業マネージャーとして働いている私が、今また別の仕事にキャリアチェンジをしようと計画をしているためです。

マネージャーとして自分自身を磨いていくよりももっと他に、やりたいことが出てきました。そのことを書いていくと、ブログのテーマからは離れていってしまいます。このブログを見にきてくださっている方は、店長として、マネージャーとして、何かを求めて来て下さっているのだと思います。

そんな方に、今の私が伝えられることはあるのだろうか…いや、ないな…(弱気)。

自分がチャレンジャーとして奮闘している最中で、アウトプットよりもインプットに偏ってしまっていたこともあったと思います。

 

これから

正直、もうブログを閉じてしまおうか…と思うこともありました。

でも、1年以上も更新していないのに、それでも見にきてくださる方がいるということは、どこかの誰かの役には立っているのかもしれない、とも思っています。

Webの波に漂う小舟のように、こじんまりとこの場を残しておくのも悪くないのかもしれない、と。

記事も結構たくさん書きましたしね!(もったいない精神)

 

ですので、過去の記事はこのまま置いておき、今後新しい記事を書く際は、シンプルに、今の自分が「ビジネスパーソンとして考えたことをアウトプットする」ことにしたいと思います。

 

最近気になったワードとしては「45歳定年制」「複業」などの働き方。人生100年時代、どんな働き方なら人は幸せに暮らせるのだろうか、ということを深掘りしたいです(というか自分自身で実験・実証したいと思っています)

 

「ラナ・プラザの悲劇」に象徴される、小売業界のフェア・トレードへの取り組みについても学び、消費者としてどのような行動を取れば良いのかも理解を深めたいです。

 

お金との付き合い方。「老後2000万円問題」マジで不安です。収入、支出、資産運用のバランス、労働収入以外の収入源の確保についても勉強しています。

 

エイジングとの付き合い方。私は出産をするつもりはなく、今のところ結婚の予定もありません。「結婚しなくていいや」と本気で思っています。地方は分かりませんが東京はそんな女性がたくさんいて、「結婚しない」ことで悩んでいる人は少なくとも私の周りにはいません(離婚してせいせいしている人はいますが)。そんな多様性のすみっこにいる立場から何か書いても良いかなと思っています(ここだけ長いな!?)

 

まとめ

今までは「店長としての学び、考え方、行動」を発信してきましたが、これからはもう少し広い視野でビジネスパーソンとしての20代の私に伝えたいこと」という視点で発信をしていこうと思っています。

 

ニュースを見て感じたこと、考えたこと。

本の感想。

学びを得た体験や行動。

あるあるお悩みに対する私なりの考え。

 

などなど、ぼちぼち更新していきたいと思っています。1ヶ月に1〜2本くらいのゆるいペースを目標でいきますので、ゆるりとお付き合いいただけましたら幸いです。

 

コメントなどいただけたら泣いて喜びます!

リクエストがあれば、感謝を込めてなるべくお答えしたいなと思っております。

 

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

自分のコーナーを明るくできる人

f:id:mikazukiya:20200222165708p:plainご無沙汰です。

ご無沙汰すぎてすみません。

 

新型ウイルスの影響が日に日に増していて、落ち着かない日々が続いています。

外出することも躊躇われて、休日も家で過ごす時間が長くなった気がします。

手洗い、うがい、出来ることをやるしかないと分かっているのですが;

 

片づけをしていたら、高校時代の卒業アルバムが出てきました。

今日は、高校時代の恩師の言葉を紹介したいと思います。

 

「自分のコーナーを明るく出来る人になりなさい」

 

先生が卒業アルバムに一言書いてくれたこの言葉を、20年近く経った今でも大切にしています。

 

先生は英語の先生で、ストイックな男性でした。

チャイムが鳴るまでは教室に入らず、廊下で待機。

チャイムが鳴ると同時に教室に入り、授業を始める。

どんな話の途中でも、チャイムが鳴れば授業を終えて帰っていく。

 

そんな先生は他に誰もいなかったから、新鮮でした。ぜったいに遅刻できないというプレッシャーもありました。

 

授業はとても分かりやすかったです。ストイックだが生真面目ではなく、留学中の体験を話してくれたり、流行の洋楽を聴かせてくれたりしました。

 

冒頭の言葉を卒業アルバムに書いてもらったときには、嬉しいながらも微妙な気持ちになりました。「自分のコーナーだけでいいの?」と。灰色の受験生活を終えて春から大学生になることが決まっていた私は、どうせなら、「世界に羽ばたけ」とか「世界を変えろ」とか言って欲しかったのです。ああ、若かった。

 

 大人になった今なら分かります。「自分のコーナーを明るくする」ことがどれだけ難しいことか。

家庭でも職場でも、毎朝毎晩の挨拶ひとつ、電話の取次ぎ一つとっても、自分に余裕がなければそっけない態度になります。

 

愛想や心がけだけでなく、仕事をこなし、問題解決する能力も必要です。

判断を間違えれば、お客様や同僚や取引先に迷惑を掛けることになります。

仕事である以上、成果を出さなければ明るい未来はありまあせん。

 

先生の言葉は、「周りに配慮しろ」ということであり「責任を果たせ」「存在価値を示せ」ということでしょう。

結果として、「周りから必要とされ、愛される人であれ」ということでしょう。

それが、私自身の幸せにつながることだから。

 

教師というのは、教える人であり導く人なのだな、としみじみ思います。

 たった一言、それが20年以上残っているのは、先生の日ごろの言動という裏付けがあり、言葉に説得力があったからでしょう。

 

店長も似ています。

 

昔一緒に働いていたスタッフと飲み会をしたとき、とある日の終礼の一言を何年も覚えていてくれたことは以前書きました。(○○さんは、高いところのディスプレイの乱れを自ら気づいて直していた、というようなたわいのない「褒め」がずっと心に残っていたそうです。)

 

また別のスタッフですが、先日Facebookで会社を退職したという投稿を見つけて「お疲れ様でした」とコメントしたところ、「○○さんは向いてると思うよ」と言われたことが励みになりました、と返事をもらいました。

本当に向いていると思ったから発した、何気ない一言でしたが、長年心に残っていたと言われたのは嬉しかったです。

 

もっとも、逆もあるのだと考えると身が引き締まります。

 

店長やマネージャーなど、上に立つ人の言葉はやはり重いのだな、と思います。

重さに躊躇して毒にも薬にもならないようなことを言うだけでは店は成長しないですし、やはりよく考えて、考えたうえでの本音をぶつけていくしかないのかな、と思います。(伝え方は配慮しつつ)

 

そうやって、自分のコーナー=自分の店、自分のチームを明るく保つことが店長やマネージャーの役割なのだと思います。

 

店長はメジャーリーガー養成ギプス

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最近はやりの本を読みました。

 

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

  • 作者:樺沢紫苑
  • 発売日: 2018/08/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

一言で言うと、「インプット:アウトプット=3:7にすることでらせん状に成長していける」ということが書かれた本で、アウトプットの具体的な方法も盛りだくさんに書かれています。

新入社員からベテラン管理職まで、だれが読んでも学びがある本だと感じました。

 

今の立ち位置により、学びになる内容が違ってくるような不思議な本だと思います。新人店長の方であれば、初めて聞く内容も多いと思うので、身に付くまでは手元に辞書代わりに置いておくと良いかもしれません。(心理学的な情報も豊富で、知っておくだけでスタッフへの対応が変わってくる内容もたくさん書かれています。)

辞書代わりに使う=悩んだときに目次を眺めて、ピンとくるページを2~3ページ読むだけでも良いです。ヒントになることが書かれているはずです。

 

そして、ここからが本題。

タイトルの「店長はメジャーリーガー養成ギプス」。月に10冊本を読むという人でも、読んだ時間以上にアウトプットをすることは余程意識をしないと出来ないことだと思います。

しかし店長は、仕事自体がアウトプットの宝庫です。

週に2日休みがあったら、そのうちの1日は書店に足を運んで、今気になっている問題を解決できる本がないかを探していました。そして、休日に読んだ本の内容は翌出勤日の朝礼でさっそくネタにしていました。

例えば接客に問題があると思えば接客に関する本を読み、その内容を朝礼で話すのです。

あるいは、数字に弱いと思えば売上分析に関する本を読んでさっそく自分の店を分析してみるとか、売場づくりに問題意識があればそういう本を読みます。

店長は、自分のお店の「スタッフ」「商品」「売場」について権限がありますから、学んだことを試しやすいのです。

そして、小売業は一般的に52週の商売をします。1年で52回もトライするチャンスがあり、しかも結果が成功だったか失敗だったかが数字ですぐに(1週間以内に)分かります。これほど成長できる環境はなかなかないのではないでしょうか。

 

 

次に、新人店長枠を抜け出して中堅店長になりかけている方にはこちらをお薦めします。

 

ルーキー・スマート

ルーキー・スマート

 


 仕事に慣れてくると、惰性で仕事をするようになりがちです。

 

自転車に乗るようにこぎ始めは大変でも、進みだせば店舗運営というのはこうも簡単に回るものなのかと思うようになります。

しかし、それはあなた自身の成長が鈍化することでもあります。

 

店舗運営が楽になり始めたら、ぜひ自分に新しい負荷をかけてみてください。自分がやったことのないこと、でもやってみたいと思っていることを始めてみてください。

いつまでも「初心者」の気持ちを忘れないことはとても大切です。

なぜなら、あなたはいつでも「新人スタッフ」という初心者を育てていく必要があるからです。そして、初心者の視点を持つことで、(惰性でも回る仕事を敢えて)ゼロベースで見直し、より良い店舗運営に結び付けられる可能性が増えるからです。

 

新人スタッフの気持ちを想像できる体験、初心者の体験をすることで、あなた自身が創造的であり続けることができます。

 

体験することはなんでも良いです。

私は英会話、心理学、日本文化(お茶)の講座に通ったりもしました。すぐに仕事に結びつかなくても、そこで感じたこと、学んだことが蓄積されて地力になります。

 

というか、意識的にインプットしないと、店長ってからっぽになっちゃうんですよ!(店長の皆さん、そういう感覚ありません?私はそうでした)

店長として求められることがたくさんあるので、お店でそれを出し切ると空っぽ。それを休日に一生懸命補給してまた仕事を頑張る。

小売業が商品を回転させることで売上を上げるように、インプットとアウトプットを繰り返すことでいつの間にか自分の中に地力が貯まっている。私の20代はそんな感じでした。

 

キャリアを考えるならば、初めは問題意識ベースでインプットをして、落ち着いてきたら興味ベースでインプットをすると良いと思います。「マイナスをプラスに」⇒「プラスを伸ばして武器にする」という順番です。初めからプラスを伸ばすのも良いですが、店舗運営においては、マイナスをゼロにするほうが費用対効果が高いです。(貯金と一緒です。浪費を止めるのと収入を増やすのでは浪費を止めるほうが簡単ですよね?)

ですので、簡単なことを片付けてから得意な事を伸ばすのをオススメします。

店長になりたくない

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今日は、店長を目指している方で、実は「店長になんてなりたくない!」と心の底で思っている方に向けた記事を書きたいと思います。

 

私は新卒でアパレルの会社に入って店舗に配属されました。

肩書は「店長候補者」でした。その会社に入る新入社員は全員「店長候補」です。

店長になるまでは人ではない、ミトコンドリアだと言われ、さっさと店長になれという空気の蔓延する会社で育ちました。社内公募のさかんな会社でしたが、応募条件はすべて「店長以上」。社員は店舗で店長になる以外に道はない。そんな会社でした。

 

そんな中で私が思っていたこと。

「私が店長になんてなれるわけがない。3年くらい勤めたら寿退社するか転職しよっ」

当時、会社の誰にもそんなことは言えませんでしたし、仕事は毎日一生懸命やっていましたが、本気でそう思っていました。当時はほとんどのスタッフが年上で、レジ打ちや品出しも店舗の誰よりも遅く、一生懸命以外にとりえのない新入社員でした。

 

そんな考えですから、仕事は当然受け身です。言われたことをやる、振られた仕事をこなす。一生懸命でしたが、姿勢は受け身でした。求められることを一生懸命やるだけ。売上の数字だってその日の数字しか見ていない。店長になれるわけがありません。

 

「多忙は怠惰の隠れ蓑」の言葉通り、めちゃくちゃに忙しいままに日々を過ごし、1年はあっという間に過ぎました。

 

入社から1年半ほどたったところで、店舗異動がありました。1年半も経つと、店舗の仕事もだいたい出来るようになっていまして、シフトを組んだりレジのトレーナーをやったり売価変更のチェックをやったり、社員ぽい仕事が出来るようになりました。

 

その店に店長以外の社員は私しかいなかったこともあり、「分からないことがあったときはmikaccoさんに聞く」という空気が出来るくらい、スタッフに信用してもらえるようになりました。

 

なぜそうなったのかを振り返って考えてみると、「店長が何もしない人」だったんです。(当時は「店長は私を育てるためにあえて任せてくれているんだ!」とピュアに思っていましたが、今思い返すと本当に何もしない人だった気も…笑)

でも、私がやったことを自分の手柄にしたりはせず、「僕は何もやってないけど全部mikaccoがやったんで大丈夫です笑」とエリアマネージャーに言ってくれるような店長でした。

そして、数字だけはきっちり抑える人でした。店長が気を付けてみている数字を、全部私に教えてくれました。雑談をするように、店舗の状況、問題点、それに対してどうするか?ということを、私にも考えさせながら話してくれる人でした。1日、1週間だけではなく、1か月、四半期、半年、1年という大きい数字を見る習慣を教えてくれたのもその店長です。(なんだよ、めっちゃ良い店長じゃん!)

 

そして、入社丸2年となる春に、私は店長試験に合格し、「店長のポストが空いたら店長できる資格」を手に入れました。

 

それでもまだ、店長になりたいとは思っていませんでした(笑)。

だって社員という立場はとても居心地が良いのです。普段は自分が思う通りに仕事ができて、困ったら店長が助けてくれる。仕事もうまく出来るからエリアマネージャーからも評価してもらえて、店長試験に合格したからお給料もちょっと上がりました。ぬるま湯状態です。

 

そんな時に発動された人事異動。私ではありません。店長が替わりました。

先述した店長の次に来た店長は、「店舗運営を知らない店長」でした。(がーん!)

今になって振り返れば、そう表現するのは酷なのです。本部から現場に戻ってリハビリで店長をやる、という人だったのです。

 

ここで私は初めて、「自分より店舗運営を知らない店長」に出会います。人間の感情というのは不思議なもので、「この人に出来るんだったら、私にも店長出来るんじゃない?」と思うようになりました。

この店長の名誉のために言っておきますと、決して「仕事ができない」人ではありませんでした。本部の仕事のことを教えていただいたり、教えてもらったことがたくさんあります。

さらに言うと、本当に私のほうが出来るのだったら、上司は私を店長にしていたはずなので、「私より店舗運営を知らない」というのも当時の私の驕った考えなのです。

 

そして、(店舗運営的に)頼りない店長の元で半年社員をやり、その年の夏から新人店長として仕事をすることになりました。

その頃には、「店長の仕事は全部出来る」と思っていましたし、「出来ると思うならやってみれば」という気持ちで、自然と店長という仕事を受け入れていました。(「あの店長に出来るなら自分でも何とかなるだろう」とも思っていました笑)

同期で先に店長になった人も身近にいたので、話を聞いて心の準備が出来ていた、というのもあるかもしれません。

 

なお、店長の立場で「店舗運営出来ない店長」と話をすると、普通に「店舗運営出来る店長」でした。社員のときの私が店長の仕事や責任が全部見えていなかっただけでした。

店長と社員の視点の違いは本当に深い溝がありますよ…!

mikazukiya.hatenablog.com

 

そして着任した店でやったことがこれです。(つながった!)

 

mikazukiya.hatenablog.com

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ということで、「店長になりたくない」と思っていた新入社員が店長になるまでの話でした。

店長になるまで2年半、辞めるタイミングはいつでもあったと思うんです。(振り返ったら「そんなに我慢しないでさっさと辞めれば良かったのに」と思った瞬間はいくつかある。)でも、「辞めても社会で(ほかの会社で)やっていける自信がなくて辞められなかった」というのが正直な気持ち。

 

それくらい腹をくくれていなかった私の「一生懸命さ」「真面目さ」を活かしてくれた「何もしない店長」には感謝しているし、「出来ない店長(便宜上こう呼びます!)」には申し訳なかったな、もっと(店舗運営以外のことを)教われば良かったな、と思っています。

 

世の中「店長になりたくない」店長候補者、「マネージャーになりたくない」一般社員はたくさんいるのではないかと思います。

今、店長やマネージャーをやっている人たちも、初めからめちゃくちゃなりたくてなった…という人は少数で(そういう人に限ってさっさと本部に行ったりする)、「なんとなくなっちゃった」「嫌だったけど仕方なく」という人のほうがもしかすると多いのではないかと思います。

私もそうだったし。

でも、なってみると、自由だし楽しいし、なって良かったです。

大変なこともあるけど、今年大変だったことが来年には当たり前、再来年には空気以下の存在になっています。それくらいあっという間に成長できます。

成長する=視野が広くなるから選択肢が増える、出来ることが増えるから選択肢が増える、選択肢が増えるから自由になれるということです。自由だから楽しい。

(楽しくない店長は、きっと成長できてないから楽しくないんだと思います。そういう人はぜひ、このブログを読んで成長して、楽しさを味わってみてください!)

 

ということで、今日は「店長へなりたくない」と思っている人たちへのメッセージでした。

 

ドラフトはゴールではなくスタート

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10月25日(木)は、プロ野球ドラフト会議でした。

私は仕事を休み(代休!)野球好き仲間と堪能させていただきました。

 

今年は、12球団中11球団の1位指名が高校生野手(※根尾選手は投手兼内野手)という、高校生が大豊作の年でした。

 

「指名がかぶったらくじ引きで決める(※1位指名のみ)」「指名された球団にしか入団できない」というのは、選手たちにとってはなかなかにシビアなことだと思いますが、実力を認められ、必要とされて指名されるのだから、確実に自分を活かせる道は存在するということでもあります。

そして、入団して自分を活かせるかどうかは、自分の行動次第、ということになります。

 

プロ野球選手には、1年目から活躍する選手もいれば、何年経ってもぱっとしない選手(失礼!)もいます。そして毎年、球団を去る選手がいます。

 

ドラフトで指名されれば、ほとんどの選手は喜びます。でも、指名の根拠は「過去の自分」であって、「未来の自分」を保証されたものではないと理解している選手、そして理解し続けている選手だけが、プロで活躍していけるのだろうと思います。

 

店長も同じです。ほとんどの店長は「指名されて」店長になるでしょう。指名されるからにはそれだけの実力があると判断されて、「店長ができる」と判断されて、店長になります。

 

でも、「カンペキに店長ができる」とは、おそらく上司は思っていません。今いる店長候補者の中で「いちばん出来る」と思われて店長になるけれど、それは「店長として活躍できる」ということとイコールではない。

 

「ステージに立ってもいい」という資格をもらえただけで、そこで活躍できるかどうかはこれからの自分次第。仕事の中で何に気づいて、何が足りないか自覚して、それを身に付けるために必死になれるかどうか。

 

「店長」という看板にふんぞり返っている人や、逆に怖気づいている人、与えられることを待っている人は、おそらく活躍は出来ないでしょう。

役割に真摯に向き合って、貪欲に、謙虚に求める人だけが成長できて、結果として活躍できる。

 

野球選手でも、店長でも、プロの世界はそういうものではないかと思います。

 

私がドラフトを見るのが好きなのは、応援している選手が次の舞台の切符を手に入れて、これからも応援できることを喜べるから。そして、「自分の始まりの日の気持ち」を思い出させてくれるから。

 

与えられることに慣れてはいけない。新しいチャンスをもらえるのは、「今日までの自分」を評価してもらえたから。でも、「今日からの自分」の行動次第では、次も評価してもらえるとは限らない。

 

だから、アンテナを張り続けて新しい考え方を貪欲に吸収したいし、新しいことにチャレンジし続けたいと思っています。

 

あと、ドラフトで何位指名だったかどうかは、プロになってからの活躍にはまったく関係ありません。(1位で指名されてぱっとしない選手なんていっぱいいるし…失礼)

常に「今の実力」を評価されるのがプロだから。

 

なので、「同期は店長になったのに自分はなれなかった」と悩む必要もまったくない。店長になった時期が半年や1年違ったところで、大したことではありません。自分自身がしっかり力をつけて、儲けられる、スタッフから信頼される店長になって、お客様に喜んでいただける店を作れるようになればいいんです。

 

「実力を発揮できないプロ野球選手」が球団やファンを幸せにできないように、「実力を発揮できない(または実力のない)店長」は会社やスタッフやお客様を幸せにはできません。「実力のない店長候補」は許されても、「実力のない店長」は許されない(存在し続けられない)。

だから、実力がつくまで、じっくり「店長候補」をやったらいいと思います。

 

いつでも「今」がスタートラインということですね。

『マルチ・ポテンシャライト』を読んで人生100年時代に備えよう

 

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この本が「好きな事を仕事にしましょう」というお花畑系の自己啓発本ではないことを先にお伝えしておきます。

 

まずはこちらのTEDトークをご覧ください。

 


Why some of us don't have one true calling | Emilie Wapnick

 

首を縦に振って止まらなかった方は、ぜひこの本を読んでください。

 

個人的に、店長やマネージャーを楽しんでいる人はマルチ・ポテンシャライト率が高いのではないかと思います。

多数のタスクをこなし、突発的な事態にも対応できる人。無数の選択肢の中から、最善の手を素早く判断する人。

一方で、「店長の仕事は楽しいし嫌いじゃないけど、このままずっと続けるのもな…」と先を考えてモヤモヤする人も多いと思います。

今の悩みを晴らすためにも、今後のキャリアを考えるためにも本書は役に立つはずです。

 

マルチ・ポテンシャライトとは、「様々なことに興味を持ち、多くの事をクリエイティブに探究する人」。

「様々なこと」というのは、一見関連性がない場合も多々あります。でも、「なぜ」それに惹かれるのかを分析すると共通点が見つかるはず。読み進めるとワークが出てきますので、それらを実施すると自己分析も進みます。

(就活中の学生アルバイトさんに薦めてあげても喜ばれるかもしれません。)

 

マルチ・ポテンシャライトの5つのスーパーパワー

①アイデアを統合できる

②学習速度が速い

③適応能力が高い

④大局的な視点を持っている

⑤さまざまな分野をつなぐ「通訳」になれる

店長ならば、異動してすぐに店舗の経営状況とスタッフを把握しなければなりませんから、②や③は必要な能力です。

④は経営をする上では欠かせない視点ですし、様々な経歴のスタッフとともに働くうえで①や⑤の資質があると便利です。

「店舗」という狭い世界においてさえこのように活かせる場面がたくさんあるのですから、広い世界では活躍の場が無数にありそうです。

 

しかし、この資質をどうやってキャリアに活かせばよいのか?

「マルチ・ポテンシャライトのキャリアの参考になる教科書」が今まではありませんでした。

でも安心してください。本書がその教科書です。

 

4つのワークモデル

①グループハグ・アプローチ

②スラッシュ・アプローチ

アインシュタイン・アプローチ

④フェニックス・アプローチ

 

 ポイントは、「お金」と「意義」と「多様性」が確保されていること。その組み合わせが異なる4つのタイプが紹介されています。

 

私は③アインシュタイン・アプローチが自分に合っていると思いました。

アインシュタイン・アプローチとは、安定した「ほどよい仕事」をしながら、情熱を注げる取り組みを他に持つ、という働き方。

生活を支えるのに十分な収入を生み出しながら、他の情熱を追及する時間とエネルギーも残してくれるフルタイムの仕事に携わること。これは「安定」を求めながら多様性を追求したい人に向いている働き方です。

 

 このブログも今のところ特にお金にはなっていませんが(笑)、楽しんで書いています。文章を書くことも楽しいし、過去にお世話になった方々に教えていただいたことを「恩送り」のつもりで書いているのでなんか良いことをしているつもりになれます。

こうして読んだ本をアウトプットすることで、自分の中に定着して知識に厚みが出るのも嬉しいことです。

朝から晩まで本業で疲弊してしまったら、ブログを書く時間が取れませんが、幸い「程良い時間」で収まっているので、こうして本を読んだりブログを書いたりすることが出来ています。

そして、これから始めたいと思っていることもたくさんあって、すべてを一度に始めるのは難しくても、少しずつ楽しんで始めることは出来そうです。

 

自分に合う「生産性システム」のつくり方

生産性とは、目標に向かって前進できるように対策を取ること。(中略)

 ただ仕事を片付けるためのものではない。しかるべきことに取り組めているか、仕事が片付くスケジュールを組めているか、あるプロジェクトから次のプロジェクトへ移る時期を理解できているかも抑えて置く必要がある。

 マルチ・ポテンシャライトに合った生産性の高め方4つが紹介されています。

①何に取り組むべきかを選ぶ

②時間を作る

③辞め時を知る

④仕事に取り掛かる

 ①の「優先プロジェクト」と「待機プロジェクト」の考え方は大変参考になりました。

・優先プロジェクトは1~5個まで。

・新しくやりたくなったことはまず待機プロジェクトへ。

・やりたい熱が高まったら優先プロジェクトのどれかと入れ替え。

さっそくワークをやってみましたがわくわくしすぎて楽しい(笑)。優先プロジェクトを絞るのが難しいですが、楽しく悩める貴重なワークです。

ここまで読んで、「自分はマルチ・ポテンシャライトだな!」と思った方はぜひPart3まで読み進めてみてください。

 

③辞め時を知る も大事なポイントです。

「終点」と「抵抗」の違いは、自分の心に敏感でないと気づけなそうです。

「終点」は「この分野で必要なことは学んだ」「朝飯前」「退屈」という感覚、

「抵抗」は「やめたい」と一気に湧き上がる感覚

 

「抵抗」の段階では落ち着いて続けることのほうが得るものがありそうです。見極めが大事ですね。 

 

また、この章ではなく「フェニックス・アプローチ」のところで書かれていることなのですが、「嫌悪の目盛り」と言う話が出てきます。

・1~10まで目盛りのついた定規を思い浮かべる。

・1はすべてが最高で仕事が大好きな状態。

・10は職場にいくと思っただけで体の調子がおかしくなるような状態。

・5~8の段階が辞め時(9~10まで行ってしまうと円満にやめられない)

これはまさにそうだと思います。そういう方はぜひ次のキャリアを考えてほしいと思います。(私は今は3くらいかな…)

 

最初は軽い気持ちで読み始めましたが、なかなか実践的な内容で、すぐに出来るワークがたくさんあるところも良いなと思いました。

2018年のうちに本書を読み込んで、来る2019年に向けて助走を始めたいと思います!

『最高のチーム』は全マネージャーの教科書

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 ピョートル・フェリクス・グジバチ氏の『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法 』を読みました。

 

こちら。

 

 

この本は全店長・全マネージャーの必読書にするべきです。

 

会社で買って配っても良いレベルで、下手な研修をするよりみんなで集まってこの本を読んだ方が良いです。それくらい、どのページも参考になることが書かれていました。

 

マネージャーはよいコーチであれ

 グーグルでは、マネージャーとメンバーで週1回、一人時間の面談を行っているそうです。(一人のマネージャーに対してメンバーはMAX7人。)

そこでは、業務のタスクの確認をするのではなく、メンバーが「心理的安全性を高く」感じて仕事ができるようなコミュニケーションを取っているそうです。時にはプライベートの悩みを相談する場合もあるとのこと。(プライベートな悩みが仕事の効率に影響を及ぼすことは誰しもあることです。)

 

そして、良いコーチであるためには、「GROW」で質問をすることが大事。

Goal あなたが目指していることは?

Reality いまどのくらい進んでいる?

Opiton 行動計画。もし目の前に壁がなかったらどう行動する?

Will 今日からどうする?

 これを、面談の時はもちろん、普段のコミュニケーションに織り込んだり、対チームに対して投げかける。そして、主体性→創造性→情熱を持つメンバーを育んでいくそうです。

 

メンバーが自発的に業務ができ、

自発的にアイデアを出し、実行でき、

自己実現できるように育んでいくのがマネージャーの仕事

 

 

ピョートル氏はこのように言い切っています。

店長の仕事もまさにこれですよね! 

 

フィードバックからフィードフォワード

「失敗させて学ばせる」をまだやっている人、いませんか?

今はもう「失敗させないように学ばせる」が主流です。

何より、失敗させる=お客様に迷惑がかかる、コストの無駄遣い、スタッフのモチベーションが下がる…等、良いことはありません。(結果として失敗から学べることはたくさんありますが、失敗を前提としてやらせる必要はありません。)

 

仕事を任せるときには、「取り掛かる前」「取り掛かった直後」「真ん中」「終了時」に進捗を確認してあげると良いです。

例えば在庫の発注をスタッフに任せるときには、以下のことを教えます。

 

①取り掛かる前

・在庫発注の仕組みを教える(システムの使い方、リードタイム等)

・発注量算出の根拠を教える(過去の売上実績、現在庫、フェイス在庫、ストック可能な在庫数、回転率等)

・「この仕事がなかったら」何が困るか、この仕事で店はいくらコストがかかるか等、

これからやる仕事の、店舗や会社に与えるインパクトの大きさを理解させる

・平均的な実施時間(〇アイテムを〇分で発注する)

・成功・失敗の判断基準(1週間の商売で欠品率、回転率が〇~〇%の間なら適正等)

 

②取り掛かった 直後

・発注数を決めた根拠(上位何品番かで)を説明させる。ズレがあれば修正する。

※確認した数値とその数値に対する判断基準(売上が「これから伸びる」のか「下がる」のか等)

・時間配分は問題なさそうか

 

③真ん中

・週の商売の真ん中では、発注量が適正か、過剰か、過少かの判断(過剰、過少は週中で手を打つ)

 

④終了時

・週の商売が終わったら振り返って次の商売に繋げる。

 在庫が適正だったことで良かったこと、過剰・過少で困ったこと(スタッフやお客様が)を事例として挙げさせて、次の週にどう修正するかを考えさせる。

 

 

②の太字部分が「フィードフォワード」で、④が「フィードバック」ですね。

②をやらないと、へんてこな発注になってスタッフが苦労したり、お客様が欲しい商品を変えなかったりしがちです。

そして、在庫というのは目に見えますから、在庫がある間は発注を「失敗」したスタッフは負い目を感じ続けることになります。

そこは敢えて失敗させる必要はないのではないでしょうか。

 

世界の変化 ピラミッド型からツリー型へ

ピョートル氏は「世界的な変化」として7項目を挙げています。どれも刺激的な内容ですが、私が一番刺さったのは、「ピラミッド型からツリー型へ」という項目です。

 

ピラミッドというのは権力の象徴であり、「お墓」です。

たくさんの骸骨のうえで輝く権力…。

ツリー(木)は、根っこ(足元)こそが成長のカギを握っています。

メンバーを「骸骨」にするのか、「成長の源泉」として育むのか。

店長・マネージャーなら目指す道は当然後者ですよね。

 

大阪桐蔭高校野球部が教えてくれたこと

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大阪桐蔭が二度目の春夏連覇を達成しました!

 

 

報知高校野球 2018年 09月号 [雑誌]

報知高校野球 2018年 09月号 [雑誌]

 

※思い出を振り返りたい方にはこちらをオススメします。最高の表紙!

 

そして、大阪桐蔭からなんと5名の選手が選出されたU18アジア大会も先日終了しました。(アジア大会では日本は3位。かろうじて来年行われるU18ワールドカップへの出場権を獲得しました。)

 

U18と言えばちょうど去年の今頃、こんな記事を書いておりました。

 

mikazukiya.hatenablog.com

この記事に出てくる「キャプテンの清宮くん」は、この年のドラフトで日本ハムに指名を受け、今ではプロ野球の清宮選手になりました。1軍で2試合連続ホームランを打つなど大活躍をしています。(高卒の選手が1軍に上がること自体すごいことなのに、そこで成果を出すのは本当にすごいことです!)

 

今年も甲子園&U18大会終了を記念して、記事を一本書きたいと思います。

 

 

この夏、私の心に刺さり続けた高校。それは大阪桐蔭高校。 

今年の大阪桐蔭は、注目選手も多く、ものすごい強豪校として取り上げられました。しかし、試合を見ていると「ものすごく強いチーム」というより「負けないチーム」という印象 が強かったです。

 

何しろ北大阪大会(地方大会)準決勝の対履正社戦で、9回ツーアウトランナー無しまで追い込まれてからの逆転勝ちをしていますから、本当に「負けない野球」だったな、と思います。

 

とても印象的だったインタビューがあります。

Q:勝つために取り組んだことは何ですか?

A:

柿木投手(エース)……………下半身の強化は誰よりやった

藤原選手(4番)………………「打撃に課題があったので(打撃に取り組んだ)」

根尾選手(投手・内野手)……「守備が下手くそだったので(守備に取り組んだ)」

柿木投手のピッチングの安定感、藤原選手の打撃、根尾選手の守備は、試合においては明らかに「強み」となっていました。「課題」として取り組んだことが「強み」になっている。だから大阪桐蔭は強いのだな、ということが腹落ちしたインタビューでした。

  

高校野球は、シーズンになるとメディアがこぞって特集を組み「その瞬間」にはものすごく注目されます。

野球のルールを知らなくても、「金足農業の吉田くん」を知っている人は多いと思います。(すでに忘れている人も多いかもしれませんが)吉田くんの何がすごいかは分からなくても、「地方の県立高校が地元の選手中心のチームで決勝まで勝ち上がった」ことがすごいことだとは分かる。だから応援したくなる。

 

勝戦は、その金足農業大阪桐蔭。(ほぼ)地元の大阪桐蔭高校がまるでアウェーのような雰囲気でした。メディアもこぞって金足農業を取り上げていました。

 

でも、大阪桐蔭の選手は強かった。それは、「自分の努力は自分が一番知っている」と分かっていたからだと思います。周りの声援や評判ではなく、自分が積み上げて身に付けたものを拠り所にしたから強かった。結果は2対13で大阪桐蔭の圧勝でした。(この点数差は純粋な実力差ではないと思っていますが。) 

 

「ハイライト」と「試合」と「練習」

 スポーツニュースでは「結果」は報道されるけれど、試合の中の結果に至る過程は報道されません。だから、「試合ハイライト」と「1試合まるごと」を見た時の印象は微妙に違う。

 

「試合ハイライト」では、「藤原選手がホームランを打った」とか「柿木投手が最速151キロのストレートを投げた」など、分かりやすい結果が取り上げられます。

 

一方「1試合まるごと」を見ると、「牽制の返球カバーに100%入る中川選手」とか、「打者に粘られても集中力を切らさない柿木投手」「堅実な守備をする根尾選手」のように、「アウトを積み重ねる」ための淡々としたプレイが印象に残ります。それは当然のことで、野球というスポーツは、27個のアウトを取らなければ試合が終わりません。ホームラン1本よりも、27個アウトを取る方が大事なんです。

 

同じように、試合「だけ」を見た時と、日頃の練習から生活からすべてを見た時の印象もまた違うのでしょう。
試合は、「勝つために取るべき行動」が明確ですが、日常生活には正解はない。「こうした方が良い」と言われることはいろいろあるけれど、「必ずそれをしなければならない」ということはひとつもない。選択は無限にあるわけです。

 

無限の選択の中から、何を選んで、どう行動したか。
他人のすべてを知っている人なんていない。自分のすべてを知っているのは自分だけ。

 

だから、大事な場面で踏ん張れる人というのは、自分が何を選ぶべきかを知っていて、選んだものやことが上手くできるように努力して、自分の努力の質や量を認識したうえで、自分にOKを出せる、自分を信頼出来る人なのかな、と思います。

 

 人は皆、選手であり応援団。

仕事のこと、プライベートのこと、人付き合いのこと…。自分の人生に関係のない人たちが、聞こえるように、あるいは聞こえないように、いろんなことを言うかもしれません。

でも、観客席にいる人たちは、試合には参加していません。だから、勝敗を左右することなんてできない。

応援は、自分の力になる限りありがたく受け取り、あとはスルーで良い。

 

応援する人は、応援したいからする。応援させてもらっているだけ。

選手が試合をしなければ、そもそも応援させてもらうことも出来ない。

 

人生において、人は誰しも選手であり、同時にだれかの応援団でもあると思う。

選手であるならば、自分の努力を自分が一番認めて、自分を信頼する。

応援団であるならば、ただ応援したいから応援する人でいる。

 

そういうシンプルさを大事にしたいな、と思います。

 

 

自分が選手として頑張ることも大事にしたいし、

応援したいと思う対象をたくさん見つけて、純粋に応援することも大事にしたい。

 

 

そんなふうに思えた平成最後の夏でした。

 

最後に、改めて。

大阪桐蔭の皆さん、2度目の春夏連覇本当におめでとうございます!

 

平等?不平等?

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今日はコメント欄にいただいた質問について考えるコーナーです!

平等に全スタッフ(5名)と接する為にはどんな意識が必要でしょうか。自分では平等にしていたつもりでしたが自己主張の強い方をひいきしていると周りには映っていたみたいです。

 

コメントありがとうございます!

これは、めちゃくちゃ店長あるあるだと思います。

年上、年下、性別等細かいことは聞いていないので、この文面から分かる範囲で「もし私が店長だったらこうする」ということを書いてみたいと思います。

 

「店長は○○さんを贔屓している」という声の本音はこれです。

「もっと私を大事にして、認めてほしい!」

だから、どのスタッフも大事にしてあげればこんな声はあっという間になくなります。

 

では「スタッフを大事にする」とは具体的にどうすればよいか?

 

1.1対1でスタッフの話を聞く時間を設ける

スタッフ5人だったら楽勝です。1人30分として2時間半。今までまったく面談をしていなかった場合は1時間くらい余裕を見たほうが良いかもしれません。継続すればだんだん短くなります。(面談が長いのは日ごろのコミュニケーションが不足している証。)

1日1人でも2週間もあれば余裕で終わります。この時間を捻出できない場合はワークスケジュールを見直した方が良いです。

 

面談は「突然」ではなく、シフトを出す段階で、「○月○日の○時から面談します」と伝えておき、スタッフに心の準備をさせてあげると良いです。(そこまで出来ない場合も、来週から〇週かけて全員と面談します」と予告をしておきましょう。そして予告したら必ずやり遂げましょう!信頼に関わります!)

「何のために面談をするのか」ということも伝える必要があります。今の時期であれば、「繁忙期に向けて店舗を成長させるため」とか「課題を明確にして店舗をレベルアップさせるため」とか、自分が説明しやすい目的を伝えれば良いでしょう。

 

 面談では、スタッフの話を聞く:自分が話す割合を8:2になるように心がけましょう。(心がけてようやく5:5くらいになると思います。店長はしゃべりたがり屋が多いので(笑))

質問の内容は、「今の店舗の課題は何か?」「どうすれば店はもっと良くなるか?」「お客様にもっと喜んでいただくにはどうすればよいか?」「スタッフが働きやすくするための意見があれば出してほしい」など、現状を改善するための意見を聞いてください。

そして、聞いた意見に対しては必ず感謝を。「そこまで考えてくれてありがとう」「今日○○さんの意見を聞けて良かった」「○○はすぐやろう、××は少し時間もらっていい?良い方法を考えてみるからまた相談させて」など、真摯に受け止めて、本音を返してあげてください。

「自分のどういう行動で○○さんを贔屓してると思った?」なんて聞く必要なし!問題の本質はそこではないので。

店長に意見を伝えてくるスタッフは、基本的にやる気のあるスタッフ。やる気のあるスタッフが、「まっとうな意見」を言えるように導くのが店長の役割です。

そのために、「本質を問う質問」をしてあげてくださいね。

 

こちらも参考になるかと思います。

mikazukiya.hatenablog.com

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2.「行動」を評価する

面談だけやって終わり、というわけにはいきません。「私を大事にしてよ!」というのは「もっと私を見て!(評価して!)」ということでもあります。

スタッフの日ごろの仕事ぶりをきちんと見てあげてください。

そして、気づいたことはすぐに「今の接客良かったね」とか「(掃除してくれているスタッフに)気づいてくれてありがとう」とか、「その場で」「具体的に」すぐ褒める!ちっさいことでもいいから褒める!

逆に、「改善した方が良いな」と思うこともこっそり1対1で早めに伝える。評価って「良い」か「悪い」かを伝えることなので、必ずしも「褒め」じゃなくてもいいんですよ。「こうしたらもっと良くなるよ」ということを伝えてあげるのも立派な評価。

 

こんなエピソードがあります。私が新人店長の頃、繁忙期で「スタッフが疲れているな~」と感じたときに、終礼で一人ひとり、良かったことを褒めたことがありました。いつもやっていたわけではなく、たまたまその日、皆がすごく頑張ってくれていたのを目にしたので、その感謝を伝えたいと思ったんです。すごく小さいことで、「欠品しているディスプレイを変えてくれていました」とか、「笑顔でお客様にご挨拶していた」とか、そんなこと。でも具体的な行動。

そうしたら、何年か経って、私も店舗を異動して久しぶりにあった飲み会で久しぶりに再会したスタッフに「あの時、皆の前で褒められたのがすごく嬉しかった」と言われました。

 

いいですか、店長の皆さん。店長の褒め言葉の効果は絶大ですよ!たった1回の褒めが年単位で続く効果!

ただし、適当な言葉じゃダメ!「いつもありがとう」じゃなくて、「○○のときの△△さんのあの××、すごい助かったよ!ありがとう!」ですよ!この積み重ねがあれば、「店長は私を見てくれている(評価してくれている)」に変わります。

  

3.「原理原則」で判断基準を伝える

店長の機嫌で物事が決まる、店長のお気に入りかどうかで物事が決まる…。

こう思われたら店長はおしまいです。なぜなら、スタッフの判断基準が「原理原則」ではなく「店長の機嫌」「店長のお気に入り」になってしまうからです。(店長の方を見てお客様を見ないスタッフだらけの店。そんな店誰も行きたくない…。)

そうならないためには、「明確な判断基準」を「常に」示す必要があります。

一番良いのは、会社の経営理念やブランド理念を大切にすること。お題目ではなくて、本気でそれに向かって仕事をすることです。

明確にそういったものがない場合は、店舗方針を立てましょう。あなたがこだわりたいことは何ですか?(ブランド理念があったとしても、店舗方針は立てたほうがよいです。あなたの言葉で、あなたの大事にしたいことがスタッフに伝わるように。)

 

私は、「私たちのお店に来たお客様に、笑顔で帰っていただけるようにしよう」ということをいつも店舗方針に入れていました。品出しは何のため?クリンリネスは何のため?笑顔でお客様にご挨拶するのは何のため?すべてここに繋がります。

 

店舗運営においては、お客様目線で仕事をすればまず間違いはありません。特にチェーン店の場合、チェーンストアという優良なシステムの中で商売をやっているのですから、普通にやって成果が出ないわけがないのです。(厳しくてゴメンね^^;)

 満足して帰っていただければ、理論上は客数は常に前年比を超えるはず。理論上は毎年売上は上がり続けてお店は繁栄し続けるはず。

 

この話をするときは、「会社は潰れるものである」という原則を理解しておく必要があります。お店が存続し続けることは当たり前ではない。

「私達が、店を守って存続・発展させていかなければならない。そのために何をするか?」という目線をスタッフに持ってもらうこと。それが店長の役割です。

 

この目線さえ持ってもらえれば、すべては「顧客満足」「利益確保(売上の最大化・経費コントロール)」に結びつくので、本質を追求するプロ集団になれます。その中で組織をつくって個人の強みを活かすのも店長の役割ですが、差し当たって5人だったら店長がトップ、サブを1人作ってあとはフラットにするかな。組織構造的にはフルフラットでもいけます。シフトにどれくらい入れるかと、個人の希望と能力で総合判断します。

少し難しいかもしれませんが、「お客様目線で仕事をする」をスタートにすると、とっつきやすいかと思います。(あとは店長が勉強しながら、自分の言葉でしゃべれるようになりましょう^^)

 

 

 4.機会平等、結果不平等(実力主義

これは蛇足かな~とも思うのですが、一応書いておきます。

ひがみやすいスタッフが一定数いるのも事実。まっとうに頑張っている人が評価されていることに対して、不満を言うスタッフがいるかもしれません。

 

会社は(店舗は)仕事をしに来るところで、学校やサークルではありません。

 

結果を求められるのは当然のこと、結果を出した人が評価されるのは当然のこと。

 

だから、店長の姿勢としては「機会平等、結果不平等」で良いと思います。

その代わり、スタッフを良く見て、声の大きさ(店長に意見を言う・言わない)ではなく、行動で評価してあげてくださいね。

私がこれについて悩んでいたときに一番腹落ちしたのは、この本です。

 

黄昏の岸 暁の天 十二国記 (新潮文庫)

黄昏の岸 暁の天 十二国記 (新潮文庫)

 

小説かよ!とお思いかもしれませんが、これをまだ読んでいないあなた、めちゃくちゃ羨ましいです…!初読の時のあの感動と驚きをもう一度体験したい。 

小野不由美さんの「十二国記」をまだ読んでいない方にはネタバレになってしまうので詳細は伏せますが、このシリーズは店長のための小説であると断言できます!

 

なお、読むときはこちらから、必ず順番に読んでください! 

月の影 影の海〈上〉―十二国記 (新潮文庫)

月の影 影の海〈上〉―十二国記 (新潮文庫)

 

上巻が本気で辛いんですが、その後が良いので、だまされたと思って上下巻頑張って読んでください。その後に素晴らしい世界が広がっているので…! (たぶん今想像しているのとは違う展開で!)

 

いつか十二国記をお薦めしたいと思っていたのですが、やっと叶いました!

 

 

以上、いかがでしたでしょうか?

私が一緒に仕事をしたスタッフたちに対してやってきた行動を書いたので、そのままうまくいくかどうかは分かりませんが、悩んでいるのであればとりあえず出来そうなことからやってみる、行動してみるのが大事かと思います。

ただし、行動が一過性で終わってはむしろ逆効果なので、やるからには覚悟を決めて行動しましょう。その覚悟とは、店長として一人前になる、という覚悟であり、社会人としてさらに成長する、というまっとうな覚悟です。

それは、あなたにとってプラスになることはあれど、マイナスになることはないと思います。(失敗も経験として蓄積されるので、結局はプラスです!)

 

良ければまたご様子を教えていただけたら嬉しいです^^ファイト~!

 

「べき」を捨てて「たい」を集める

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久しぶりに、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を読みました。

 

銀河鉄道の夜』は、実は完結していません。完成前に作者が亡くなったため、推敲中の原稿を元に研究が進められ、現在発行されている形に落ち着いています。

私が持っている『銀河鉄道の夜』は、その1歩前の物語です。さらに前だと「ブルカニロ博士」という、今の版では出て来ない登場人物が重要な役どころを担っています。(こちらは図書館で借りて読みました。)

今の版は、物語としてうまくまとまっています。一方、版を遡るほど物語としては未完成(「この間原稿なし」という一文が挟まれ、場面が急に変わる等)なのですが、これこそ賢治が伝えたかったことなのでは?という文章に出会うことができます。

 

 現在ではカットされている部分に「 紀元前二千二百年の頃にみんなが考えていた地理と歴史の本 」が登場します「紀元前二千二百年前のこと」ではなく、「その頃にみんなが考えていたこと」が書かれている本。

おまえは化学をならったろう。水は水素と酸素からできているということを知っている。(中略)けれども昔はそれを水銀と塩でできていると言ったり、水銀と硫黄でできていると言ったりいろいろ議論したのだ。

 

 

私が生まれてから過ごした三十数年の中でも、「みんなが考えていること」は変わっています。

例えば、食べ物の食べ方。私が小学生の頃は「三角食べ(ごはん、おかず、味噌汁を交互に食べる)」が良いと言われていましたが、今は「野菜から食べるのがよい」ということになっています。

鎌倉幕府が出来たのも、1192年(いいくにつくろう鎌倉幕府)で覚えたのに、最近では1185年とか所説あるらしい。

学校で先生から習ったことを正しいと思っていたら、それすらも実は違ったらしい。 

 

そんなことがたくさんありますよね。

「いい大学に入っていい会社に入るのが良い人生」と言われてきたけれど、必ずしもそうでもない。むしろ、夢を追って貫いた人が輝く時代になっています。「皆と一緒」ではなく、「皆と違う」ことが武器になると言われるようになりました。

住まいは「広い方が良い」から、「狭くいい」、ものは「多ければ多いほどいい」から「必要な分だけでいい」に。

(またかよって思われそうですが) 甲子園でも、「1年の違いは大きな違い」と3年生メンバーがほとんどだった時代と比べて、今年は1年生がバンバン活躍しています。「気合いと根性」だった練習から、メンタルトレーニングを取り入れる学校が増えました。あとほら、「監督がサインを出すのは当たり前」から「ノーサイン野球」が生まれたり。(昨日の記事

常葉大菊川のノーサイン野球を見習って、オフィスから定例会議と電話を無くそう

をあわせてお読みください。)

 

だから、「皆がしてるから○○すべき」という考えはなかなか危険です。この前に、「本当は~したいんだけど」がつくときは特に。

常識に従って自分の感情を押し殺してしまうのは、「不確かな常識」に自分の人生をゆだねてしまうこと。

常識なんて数十年のスパンでどんどん変わっていくもの。20年、30年経って「常識外れの人生」を称賛されている人ってたくさんいますよね。(そういえば、日経新聞の「私の履歴書」コーナーでは、「(当時は)周囲から大反対されたが」とか「頭がおかしくなったと思われたが」とか「周囲にこのようなことをしている人は一人もいなかった」とかいう文章を割と目にしますね。)

 

だから、私たちは「○○すべき」という外野の声は軽やかにスルーして、心の声を大切にした方が良い。先を考えることも大切だけど、「今」「今」「今」を積み重ねていきたい。

「べき」を捨てて、強制されることを捨てた先で、私は何をしたいのか。

野球なら「先のベースへ進んで点を取る」という単純なルールだけど、人生にはそんなルールはありません。点という概念は時と場合によって変わるし、点を取った方がいいかどうかも分からない。ベースを逆回りしてもいいし、ベンチに戻ってひと眠りしたっていいわけです。そして、ヤジや応援は飛んでくるけどサインを出してくれる監督はいない。

 

ノーサイン野球ならぬ、 ノーサイン人生。これは相当な自由度であり、相当な難易度でもあると思う。何をしてもいいし、何もしなくてもいい。何をしても、何をしなくても回はどんどん進んでいって、あるとき突然終わる。しかもいつ終わるかは分からない。

 

もう、こんなの「たい」を集めるしかないじゃないですか。「やりたい」「なりたい」「ありたい」。

外野に行って芝生でお昼寝したいと思ったらてくてく歩いていって芝生でお昼寝するし、バックネットを登ってみたいと思ったら登るしかない。守備がうまくなりたいと思ったらコーチを呼んできてノックをお願いするし、ゲームをして楽しみたいと思ったら仲間を集めてゲームをしましょう。

 

 もう今週は野球ネタになるのは仕方ない。

書いてることはこの記事の結論と同じことのつもり。

 mikazukiya.hatenablog.com

 

常葉大菊川のノーサイン野球を見習って、オフィスから定例会議と電話を無くそう

 

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甲子園盛り上がってます!

毎年この時期は野球ネタが多くて恐縮です。

 

mikazukiya.hatenablog.com

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今日は常葉大菊川の「ノーサイン野球」にびっくりしたので、そのことを書きたいと思います。

 

高校野球と言えば、チャンスの場面で監督がひじを触ったり鼻を触ったりしてバッターへサインを送り、バッターがヘルメットをきゅっとやる(了解のサイン)のをよく目にすると思います。

 

常葉大菊川は、「バント」や「盗塁」について、監督からサインが出ません。

 

これは野球においては画期的を超えて暴挙と言っても良いくらいの衝撃です。それくらい、「監督がサインを出す」のは当たり前のこと。

 

でも、そのサインがなくなったことで、選手たちは「自立」して「自律」します。1回戦ではバッターと2塁ランナーが「アイコンタクト」で盗塁をしたそうです。

 

私は常々、「毎球ごとにサイン確認するの、面倒くさいなぁ」と思っていました。(野球はストライク、ボール、アウトのカウントによって取るべき作戦がコロコロ変わるので当然の事なのですが。)

なので、まず「サインを確認しなくなる」ことで「しなければならない行動が減る」のが良いなぁ、と感覚的に思いました。

 

また、「打つか、送るか」というのを、監督が決めるのはベストな選択なのかな、と疑問に思っていました。なぜなら、相手投手との相性、当日の本人のコンディションは、本人が一番分かることだからです。

高校野球の監督と選手の関係において、選手が「監督、今日はコンディションが悪いです」と自ら申告することはほぼ(絶対)ありません。監督の問いかけに対して、「はい」「いけます」以外の返答を選手がしているのを私は聞いたことがありません。

どんな素晴らしい作戦でも、成功しなければ意味がない。そして、一番成功確率が高いのは、本人が(バッターが)「できる」と思える作戦ではないかと思うのです。

「打てないけどバントなら出来そう」「バントより打ちたい」などと思ったことを選手が監督に伝えるコミュニケーションチャネルが無いんです。

 

常葉大菊川は、決定権を監督から選手へ移譲することで、この問題を解決しています。

 

さらに、局面ごとに「どの選択をするのがベストなのか」を選手自身が考えるということは、試合も練習もすべてが学びになります。「勝つために必要な能力は何か」を選手自身が考えることになるので、練習やチーム内コミュニケーションが主体的になります。何より選手は自分たちで決められることが単純に「楽しい」はず。「楽しい」に勝る動機付けはありませんから、常葉大菊川の練習や試合の密度はとても濃いと思います。

 

中には、自分で決めることを「苦しい」「面倒くさい」と思う人もいるかもしれません。考えることは初めは確かに苦しいこと。監督がサインをくれるのは楽なことかもしれません。監督を見ることさえすれば、サインをくれる。どうすればいいか教えてくれる。監督に信頼感を持っていれば、なおさらそう思うかもしれません。

また、重要な局面で選手が決めて失敗をした場合、それを引きずったり後悔することもあるかもしれません。監督の仕事を放棄して、選手に押し付けているだけと批判する人さえいるかもしれません。

 

そういうマイナス面を、考えなかったはずがない。でも、考えたうえで「監督がサインを出さない」と決断をして、チームとしての形にしたことに、私は心から拍手を送りたいです。

そして、10年後には常葉菊川のスタイルがスタンダードになっているんじゃないかな、とも思っています。

 

 

監督は、おそらくファシリテーターに徹したチーム作りをされているのだろうな。お会いしてお話聞いてみたいな…!

 

 

さて、この感動を元に、自分事に置き換えてみます。

「今まで常識だったものを無くすことでチームメンバーの力を伸ばす」というのは、企業の中でももっと考えられて良いことだと思います。

 

「無くすことでチームメンバーの力を伸ばせる(可能性のある)もの」は何か?

 

私の答えは、「定例会議」と「電話」です。

 

皆さんの会社には定例会議、ありますか?

私の会社にはあります。週1で1時間。1回の参加者が30人くらいいるので、毎週30時間分の労働力を無駄に!しているわけです。情報共有は会議じゃなくてメールでやってくれ!たとえ部長がそのメールを書くのに1時間かかったとしても、読む側はたぶん5分くらいで済むでしょう。その場合、30人の55分が有意義な仕事に使えます。

 

そして、電話。「電話が鳴ったら(何をしていようが)3コール以内に出なければならない」とか、「担当者が不在の場合、音声を正確に聞きとって正確にメモを残し担当者に引き継がなければならない」とか、そもそも「誰から誰宛の電話か分からない状態の電話に出なければならない」(大体宛先の人は電話に出ないから、取次の時間が無駄)とか・・・。

電話、要ります?メールで良くね?

 

私は2018年後半戦で、「定例会議と電話をなくす」ことにコミットして過ごしてみようと思います。定例会議は私が主催しているわけではないので、なかなかにハードルが高くて、これまでも何度か進言していますがやっぱり無くなりません(笑)。

そうですね、定例会議は「ルーティン業務」と置き換えてもいい。いらないルーティン業務をどんどん無くして行こうと思います。

そうやって出来た時間で、利益を増やすための行動、チームを成長させるための行動を増やす

 

 

店舗でいうと、いちばん可能性があるのは「朝礼」ですね。

mikazukiya.hatenablog.com

 

こんな記事を書きましたが、「共有のための朝礼」は本当にもったいないです。店長の皆さまは朝礼を主催する立場のはずですから、変えようと思えばすぐに変えられるはず。ぜひ朝礼(&終礼)の在り方を考えてみてください!

時短美容術 マネージャーのための暮らしマネジメント

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日曜日は暮らしマネジメントをテーマにお送りします。

 

店長やマネージャーの皆さまが一番欲しいもの。それは睡眠時間でしょう。

睡眠は大事です。心身の健康のためにも、美容のためにも。私の大好きな映画、「マイ・インターン」の中で、ロバート・デ・ニーロもこう言っています。睡眠時間が6時間を切る40歳以下の女性は、睡眠時間7時間の女性に比べて38%も太りやすい」と。(出所は主人公の母親が主人公に言った言葉)

※「マイ・インターン」まだ観てない店長&マネージャーはぜひみてください!女性社長の話なので、きっと共感できるポイントがあるはず…!

あと、インテリアが素敵です。ナンシー・マイヤーズ監督の映画はどれもインテリアが素敵なのですが、これはイチオシ!ジュールズの家のキッチンに憧れます^^

 

 

ということで、今日は「睡眠時間を確保しつつ最低限、美容面を何とかする」方向で私が愛用しているアイテムを紹介します。

 

 

 汚れを落とす

 お肌にとって一番大事なのは、汚れを落とすこと。しかし、家に帰ったら真っ先にシャワーを浴びたい私としては、「水にぬれた状態で使えるメイク落とし」が良い。(メイクを落とす前にシャワーを浴びて「あっ」と思う、を繰り返す私…。)そして、できればダブル洗顔ではなく、一発で落としたい。そんなものぐささん(私だ)にオススメなのがペー・ジェー・セー・デー (P.G.C.D.)。

P.G.C.D.とは、フランス語で「最大公約数」のこと。「無駄なもの削ぎ落とし、必要なものを必要な分だけ使用するお手入れ」という意味が込められているそうです。質実剛健的な想いが詰まってて、好き。

 

私がP.G.C.D.に出会ったのはおよそ10年前。佐々木かをりさんの手帳イベントのお土産でいただいたのがきっかけでした。当時、店舗勤務から本社勤務に異動になり、エアコンの効いた室内でかっぴかぴになっていたお肌が、このキットを使って1週間くらいで劇的に改善したのを今でも覚えています。

それから、一時離れていたのですが最近また使い始めて、やっぱり調子が良いです。イチオシです。

 

なお、この会社の社員さんは皆さまファンデーションを使っていないそうです。お会いした社員さんは超美肌でした…!洗顔セミナーを定期的に開催されているそうなので、一度行ってみたいな…(いつもてきとうに泡立ててる人。)

 

 

あと、たまにスイサイ ビューティクリア パウダーウォッシュを使います。

ザラザラ感が激しいときとか。洗った後にお肌の透明感が(心なしか)UPして(いるような気がそこはかとなくして)いるのが良いです。旅行の時は石鹸は持って行きづらいので、市販の1泊用クレンジング+これを持っていきます。

 

この間の京都旅行で使ったのはこのクレンジング。良かった。

ドゥーオーガニック クレンジングリキッド 120ml

ドゥーオーガニック クレンジングリキッド 120ml

 

 

 

潤す

 こちらのベストセラー本によると、お風呂から出たらすぐに潤すのが良いらしいです。

周囲がざわつく自分になる 必要なのはコスメではなくテクニック

周囲がざわつく自分になる 必要なのはコスメではなくテクニック

 

時短を目指すこちらとしても望むところです。

 

まずはラロッシュ・ポゼの ターマルウォーターキット 。アベンヌでも全然良いと思うけど、なんかオシャレなのと、お得セットを良く売ってるのでなんとなく手が伸びています。

 

続いてキュレルの 化粧水II。Ⅰ~Ⅲまであるのでお肌の状態に合わせて。あともうちょっと高い「美白版」があるので、夏はこちらにすることもありますが、基本はベーシック版のⅡ。

 

マツキヨとかで買える中の上くらいの価格帯なので、デパートコスメと比べてパシャパシャ使いやすいのがポイント。ハトムギ美容水 とかでもお肌に合う人は良いと思います。パシャパシャ使える、できるだけ安くてお肌に合う化粧水を探し求めてキュレルに落ち着きました。 

 

時短美容のポイント(?)です。眠い時はここまでで良しとして、寝る!

100%を求めて0%で終わるより、初めから50%で良い、と決めてそれをやり続ける方が大事。(1日化粧を落とさずに寝ると、7日老けるらしいですよ…!)

 

 そのうえで、眠くない時用のスペシャルケア。

 

 乳液はちょっといいやつ。 

資生堂 ハク HAKU メラノフォーカスCR 45g

資生堂 ハク HAKU メラノフォーカスCR 45g

 

 

化粧水の前でも後でも。(お肌がごわごわしてるときは先がおすすめ。)

ドゥーオーガニック トリートメント オイル スムージング 18ml
 

 

髪の毛乾かしながら使うことが多いです。毎日でも使えるお手頃プライス。お肌のお悩みに合わせて使おう。 

NEW フェイスマスク 白のルルルン 32枚入り(さっぱり透明感タイプ)

NEW フェイスマスク 白のルルルン 32枚入り(さっぱり透明感タイプ)

 

 

全部じゃなくて、そのときの状況とお肌に合わせて使います。 

 

まとめ

 

美容に限らないことですが、「最低限」をできるだけ「最低限」にしておくのが楽に暮らす秘訣かなぁと思います。

今でこそ「化粧水」までは「最低限」にしていますが、20代の頃は「化粧を落とす」を「最低限」にしていました!(それでも何とかなった!)

お金の使い方で「固定費」を抑えた方が家計管理がしやすいように、時間の使い方も「最低限やること」をできるだけ抑えて、余白を残す。そして必要に応じてプラスする、というのがオススメです。

 

もちろん、「デパコスをラインで揃えて毎日きっちりやりたいんです!」という人はそれはそれで素晴らしい。(マジ尊敬します。)

でも、「出来ないこと」で罪悪感を抱くくらいなら、「やらなくてもいいこと」を増やしたほうが楽でいいよ!というお話でした^^

『仕事2.0 人生100年時代の変身力』を読んで思ったこと

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この本は、すべての働く人に向けて書かれています。

とりわけ、今の仕事を渉外続けられるとは思えない人、つまりは心に不安を抱えながら仕事をしている人。あるいは、より前向きに仕事を楽しみながら長く続けたい人、やりたいことをやりたい人。 

 

これが、『仕事2.0 人生100年時代の変身力』の冒頭の文章です。

 

 

仕事2.0 人生100年時代の変身力 (NewsPicks Book)

仕事2.0 人生100年時代の変身力 (NewsPicks Book)

  • 作者:佐藤 留美
  • 発売日: 2018/08/06
  • メディア: 単行本
 

 

これまでブログに書かなかった本音を、今日は書きたいと思います。

 

それは、「女性が、30歳を過ぎて店長を続けるのは、正直厳しい。」という事実です。これは扱う商品によって異なると思いますが、私が勤めていたような比較的低価格のアパレルブランドでは、店長を続けられるのは限られた人だけだと思います。多くの人は、体力的、精神的、また時間的制約(子育てと両立できない等)により、店長ではない仕事を選択します。なぜかというと、「店長」「実店舗」という仕事の性質上、「このとき、この場所で、この仕事をしなければならない」という制約が多いからです。(開店時間、閉店時間を店長の権限で変更できない、打ち出し日(繁忙日)も店長の権限で変更できない、お客様相手なので「今日出来ないから明日やる」が難しい等。)

私自身も、店長が嫌いで辞めたわけではなく、この制約は乗り越えられないと観念して転職をしました。「店長好き」と「店長しんどい」を天秤にかけて、しんどいの方が勝ってしまったのです。(ちなみに店長辞めたのは34歳のとき(だったはず・・・)。)

 

会社や社会の体制が整って、大好きな店長をずっと続けられるとしたら、それは素晴らしいことだし、そうなったらいいなと思います。でも、現実には店舗を安定させて体制を整えると、社員が抜かれる、コアスタッフの異動や退職がある…など、「砂の城」を作っているような感覚でした。 

 

しかし、20代で店長を経験することは、私はこのうえない貴重なチャンスだったと思っています。

過去にこんな記事も書きました。

mikazukiya.hatenablog.com

「20代で店長を経験して経営的視点を身に付けつつ、自分が興味のある分野の専門性を高めて30代ではそちらの道に進む」というのが、20代店長の賢い生き方なのではないかと思っています。

店長は、企業の中の仕事をほぼ体験できます。人事、MD、経理、在庫コントロールなど。仕事の中で、苦手な分野も最低限の知識を身に付けながら、自分の興味のある分野や強みを発揮できる分野が何かを仕事の中で探ることができるのが店長職の素晴らしさ。

 

とにかくお店が好き、商売が好き、スタッフが好きならば、エリアマネージャーや営業部長など、営業部門で出世の道を考える、あるいは独立してお店を出すことを考えます。

店長業務の中でも人に興味があるなら、社内で人事の仕事を目指す、あるいは転職して社会人のキャリアアップに携わる仕事もいいでしょう。

 私は、「人を活かす」マネジメントの仕事が好きだったので、不動産会社のインテリア部門のマネージャー職に転職しました。今の仕事は「半年先、1年先」の仕事が多く、「今日やらなければいけない仕事」が少ないし、事前に読める仕事がほとんどなので、自己裁量で仕事が進めやすいのです。

その代わり、異業種でも通用するように、マネージャーとしてのスキルは磨き続けます。大学の通信講座で心理学の勉強をしたり、週1回は書店に行って気になる分野の本を購入して読んだり、「胃の中の蛙」にならないように、新聞を読んだり業界のことを勉強したり。

店長のいいところは、休みの日に学んだことを次の日の朝礼でさっそくアウトプットできることです。「昨日●●という本を読んで、○○ということが書いてあって勉強になった。皆さんにもぜひ読んでもらいたい。」というアウトプットだけでも、自分の中に学びが定着します。

 

 

『ライフ・シフト』では、長い職業人生を送るための手段として、3つの働き方が登場します。

 

3つの働き方 は、以下の通りです。

エクスプローラー(探求者)

1箇所に腰を落ち着けず、様々な場所をめぐって視野を広げて、自分の適性や適職を見つけようとする人。

 

②インディペンデント・プロデューサー

小さくても自分のビジネスを立ち上げ、企業と新しい形のパートナー関係を作る人。

 

ポートフォリオ・ワーカー

複数の仕事や社会的立場を持ち、様々な活動を同時並行で行う人。

 

20代店長はまさに「エクスプローラー」。

そこから、「インディペンデント・プロデューサー」の道へ行くか、「ポートフォリオ・ワーカー」の道へ行くかを選べるポジションです。そう考えると今のポジション、結構良くないですか?

 

※前提として、この本は読んでおいてくださいね!(『7つの習慣』に次ぐ必読本だと思います。この本を前提とした本(『仕事2.0』)が発売されるくらいですから…)

 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)
 

  

 

ワイズマン氏は、 豊富な経験と実績があるにも関わらず、いつでも「ルーキー・スマート」の感覚を呼び覚ますことができる人を「永遠のルーキー」と名付けました。

(中略)

一番大切なことは、「常に新しい仕事をし続けること」

 

ワイズマン氏の著書貼っておきます。  

 

ルーキー・スマート

ルーキー・スマート

 

 

 

「中途半端に仕事に慣れた人が一番危ない」かつ、「そういうコンフォートゾーンで働いている人こそ新しい学びを始めるチャンス」だそうです。

 

異動してスタッフの名前を覚えたり、新しい環境になれるのに必死な期間、あるいは昇進して日々の仕事で精いっぱいのときは、仕事に全力投球すればよい。でも、それらが「こなせる」ようになってきたら、新しいことを始めるチャンスだということです。

 

『ルーキー・スマート』の抜粋で、「新しい試練が必要な人の10の兆候」というリストを掲載してくれているのですが、「新しいことを学ばない日がある」とか「他の人の問題を解決するために多くの時間を費やしている」とか、私自身当てはまるところがあってドキッとします。

 

もう一つドキッとする一文を抜粋しておきましょう。

最近、周囲の人が自分の発言にやたらと頷く、上司にダメ出しされなくなったなど「まったり」した状態が続いたら、”劣化まっしぐら”だと思ってください。こうした自覚症状が出たら、意識的に「経験総量」を増やす準備をした方がいいでしょう。

このあたりの話を知りたい方にはこちらおすすめです。 (持続的に成長出来る人=ニューエリート、というお話。)

 

 

 

 

ここまで読んで、「じゃあどうすればいいの?」と思った方もいるかもしれません。

本書の中ではヒントになる情報がいくつか書かれていますので、それらを参考に行動してみるのも良いと思います。

私が思うことは、「自分がやりたいことをやるのが一番楽しい」ということです。頭で考えて「この知識を身に付けておいたほうがいいかな」と資格の勉強をしたり、会社や上司が求めるように昇進・昇格の道を歩むこと。それは決してマイナスにはなりませんが、同じ時間を使うなら、もっとプラスが大きくなる選択があります。それは、「自分がやりたいことをやる」こと。

 

たくさん情報収集をして、インプットだけでなくアウトプットもしながら、自分の心が望む方向に進み続ける。

 

自分がやりたいことなんて、初めは分からないかもしれません。そういうときは、「憧れ」あるいは「嫉妬」の感情を使ってみましょう。世の中にいる多くの人を見て、その中で「あの人みたいになりたい」「あの人が羨ましい」という気持ちを抱くことがあるはずです。

そこに、あなたのやりたい事の鍵が眠っています。

 

そして、あなたがやりたい事を見つけたら、それを阻もうとするドリームキラーからは距離を置きましょう。あなたが何かをやりたいと意思を示したときに、「そんなの無理だよ」「もったいないよ」「あと●年は頑張れ」などいろんなことを言われるでしょう。

くそくらえです。そんな人には自分の意思なんて話さず、とにかく行動しましょう。

いきなり会社を辞める必要はありません。仕事の前後や休日を使って、小さく始めましょう。(やっぱり、いきなり大きく環境を変えるのはリスクがあるから、小さく始めて、「これはいけるかも」と思ったらだんだん大きく舵を取っていけば良いのです。)

行動すれば、同じ夢を持った仲間にたくさん出会えます。現代はSNS上でゆるいつながりがあっという間に作れる時代です。あなたが行動を始めれば、すぐに「類友」に出会えます。 

 

まずは 『仕事2.0』。オススメなのでぜひ読んでみてください! 

 

昨日から夏休みなので、読書量が急増しております。明日も本の話を更新します!『仕事2.0』の中でちらっと出てきた佐々木大輔さんの本を今から読みますのでその話をしたいと思っています^^

 

 

気温の変化は商売のチャンス

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おはようございます、mikaccoです。

今朝は窓を開けた途端、「寒っ!」と思わず声が出てしまうほど気温が下がりました。

 

私はアパレルの店長をしていたので、気温の変化にはものすごく敏感です。数字上の気温が何度か、ということよりも、前日からの変化を気にします。

 

アパレル店長の皆さん!「暑くなり始め」「寒くなり始め」はプロパー(定価)で商品を売るチャンス!今日みたいな日は絶対に逃してはいけません!

 

私が店長なら、今日は秋物ボトムスを柱に販売します。で、羽織物とか肌触りの良い長袖のトップスをトルソーに着せて、コーディネートで試着してもらえるように朝イチでレイアウト移動です。

肌寒くなる→秋物が気になり始める→秋物が動く→秋物はボトムスから動くのでボトムスを売る、という単純な話ですが、スピード命。セール品なんかなかったことにして、秋物を売りましょう。

 

新人店長時代に、セブン・イレブンを立ち上げた鈴木敏文さんの著書を何度も読みました。「『何℃であるか』より『何℃のときに人はどう感じるか』という肌感覚を育てるのが大事」という意味合いのことが書いてありました。

天気予報をみるときは、「ああ、今日は20℃だな~」とただ思うのではなく、20℃のときに人は(お客様は)どういうものを欲するのか、自分の肌感覚とお店の売上データをリンクさせるよう訓練する。

そうすると、1年目は経験値を積むだけで終わるかもしれませんが、2年目、3年目の商売の視点が変わってきますよ。

 

これから冬に向かいますが、10℃台になるとウール系の商材が動くし、最低気温を10℃を切ったらダウンが売れ始めます。

 

新人店長の頃、秋分の日に気温がぐっと下がって、それまで秋冬物が全く売れなかったのがウソのように、飛ぶように売れて、売上目標比196%まで売れまくったのは10年経っても忘れられません…。店長の皆さん、商売はタイミングイズマネーです!

 

は~、寒かったので勢いで思わず書いてしまいました^^;ちょっと短いですが今日はここまで。