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現役マネージャーによる、店長お悩み相談室。悩める新人店長さんはもちろん、マネージャーさんや若き管理職さんのヒントになりそうな記事をUPします。

常葉大菊川のノーサイン野球を見習って、オフィスから定例会議と電話を無くそう

 

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甲子園盛り上がってます!

毎年この時期は野球ネタが多くて恐縮です。

 

mikazukiya.hatenablog.com

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今日は常葉大菊川の「ノーサイン野球」にびっくりしたので、そのことを書きたいと思います。

 

高校野球と言えば、チャンスの場面で監督がひじを触ったり鼻を触ったりしてバッターへサインを送り、バッターがヘルメットをきゅっとやる(了解のサイン)のをよく目にすると思います。

 

常葉大菊川は、「バント」や「盗塁」について、監督からサインが出ません。

 

これは野球においては画期的を超えて暴挙と言っても良いくらいの衝撃です。それくらい、「監督がサインを出す」のは当たり前のこと。

 

でも、そのサインがなくなったことで、選手たちは「自立」して「自律」します。1回戦ではバッターと2塁ランナーが「アイコンタクト」で盗塁をしたそうです。

 

私は常々、「毎球ごとにサイン確認するの、面倒くさいなぁ」と思っていました。(野球はストライク、ボール、アウトのカウントによって取るべき作戦がコロコロ変わるので当然の事なのですが。)

なので、まず「サインを確認しなくなる」ことで「しなければならない行動が減る」のが良いなぁ、と感覚的に思いました。

 

また、「打つか、送るか」というのを、監督が決めるのはベストな選択なのかな、と疑問に思っていました。なぜなら、相手投手との相性、当日の本人のコンディションは、本人が一番分かることだからです。

高校野球の監督と選手の関係において、選手が「監督、今日はコンディションが悪いです」と自ら申告することはほぼ(絶対)ありません。監督の問いかけに対して、「はい」「いけます」以外の返答を選手がしているのを私は聞いたことがありません。

どんな素晴らしい作戦でも、成功しなければ意味がない。そして、一番成功確率が高いのは、本人が(バッターが)「できる」と思える作戦ではないかと思うのです。

「打てないけどバントなら出来そう」「バントより打ちたい」などと思ったことを選手が監督に伝えるコミュニケーションチャネルが無いんです。

 

常葉大菊川は、決定権を監督から選手へ移譲することで、この問題を解決しています。

 

さらに、局面ごとに「どの選択をするのがベストなのか」を選手自身が考えるということは、試合も練習もすべてが学びになります。「勝つために必要な能力は何か」を選手自身が考えることになるので、練習やチーム内コミュニケーションが主体的になります。何より選手は自分たちで決められることが単純に「楽しい」はず。「楽しい」に勝る動機付けはありませんから、常葉大菊川の練習や試合の密度はとても濃いと思います。

 

中には、自分で決めることを「苦しい」「面倒くさい」と思う人もいるかもしれません。考えることは初めは確かに苦しいこと。監督がサインをくれるのは楽なことかもしれません。監督を見ることさえすれば、サインをくれる。どうすればいいか教えてくれる。監督に信頼感を持っていれば、なおさらそう思うかもしれません。

また、重要な局面で選手が決めて失敗をした場合、それを引きずったり後悔することもあるかもしれません。監督の仕事を放棄して、選手に押し付けているだけと批判する人さえいるかもしれません。

 

そういうマイナス面を、考えなかったはずがない。でも、考えたうえで「監督がサインを出さない」と決断をして、チームとしての形にしたことに、私は心から拍手を送りたいです。

そして、10年後には常葉菊川のスタイルがスタンダードになっているんじゃないかな、とも思っています。

 

 

監督は、おそらくファシリテーターに徹したチーム作りをされているのだろうな。お会いしてお話聞いてみたいな…!

 

 

さて、この感動を元に、自分事に置き換えてみます。

「今まで常識だったものを無くすことでチームメンバーの力を伸ばす」というのは、企業の中でももっと考えられて良いことだと思います。

 

「無くすことでチームメンバーの力を伸ばせる(可能性のある)もの」は何か?

 

私の答えは、「定例会議」と「電話」です。

 

皆さんの会社には定例会議、ありますか?

私の会社にはあります。週1で1時間。1回の参加者が30人くらいいるので、毎週30時間分の労働力を無駄に!しているわけです。情報共有は会議じゃなくてメールでやってくれ!たとえ部長がそのメールを書くのに1時間かかったとしても、読む側はたぶん5分くらいで済むでしょう。その場合、30人の55分が有意義な仕事に使えます。

 

そして、電話。「電話が鳴ったら(何をしていようが)3コール以内に出なければならない」とか、「担当者が不在の場合、音声を正確に聞きとって正確にメモを残し担当者に引き継がなければならない」とか、そもそも「誰から誰宛の電話か分からない状態の電話に出なければならない」(大体宛先の人は電話に出ないから、取次の時間が無駄)とか・・・。

電話、要ります?メールで良くね?

 

私は2018年後半戦で、「定例会議と電話をなくす」ことにコミットして過ごしてみようと思います。定例会議は私が主催しているわけではないので、なかなかにハードルが高くて、これまでも何度か進言していますがやっぱり無くなりません(笑)。

そうですね、定例会議は「ルーティン業務」と置き換えてもいい。いらないルーティン業務をどんどん無くして行こうと思います。

そうやって出来た時間で、利益を増やすための行動、チームを成長させるための行動を増やす

 

 

店舗でいうと、いちばん可能性があるのは「朝礼」ですね。

mikazukiya.hatenablog.com

 

こんな記事を書きましたが、「共有のための朝礼」は本当にもったいないです。店長の皆さまは朝礼を主催する立場のはずですから、変えようと思えばすぐに変えられるはず。ぜひ朝礼(&終礼)の在り方を考えてみてください!