井村雅代監督の「人の育て方」
皆さま、こんにちは。
少し前のことになってしまいますが・・・
リオデジャネイロオリンピック、ご覧になりましたか?
私は夢中で観戦しました。
朝3時起きが身についてしまい、オリンピック終了後も朝の時間を楽しんで過ごせるようになるという副産物も。
NHKで井村監督のインタビューを放送していました。
「人を叱る極意は何ですか?」という質問に対し、このようなことをおっしゃっていました。
①×(だめなこと)をその場で言う
②×を○にする方法を教える
③(選手ができるようになったら)○になったことを言う
店長の皆さま、聞きましたか?この簡潔なお答え。
これが極意であり、基本だな、と激しく同意します。
さらに、当たり前ですが「オリンピックでメダルを獲る」という
明確な目標が、選手との間に共通認識としてあったこと。
成果を残す人、結果を出す人というのは基本的には厳しい人なんだな、と
改めて思います。
信頼関係を築いたうえでの厳しさ。
これってすごーーく難しいことですよね。
表面的には「言うことを聞いてくれる」スタッフが、
本心から信頼してくれて納得してくれたうえで行動しているのか、
「店長が見てるところだけ」の行動なのか。
私も今でも100%の信頼関係って難しいと思うのですが・・・
「店長」と「スタッフ」ではなくなった後に、慕ってもらえるか、
ってひとつの指標なのかなーと思います。
5年後、10年後、「あのころは●●だったね~(笑)」と
笑い合える関係かどうか。
仕事での人間関係がなくなっても、一緒にゴハン食べましょー、と言える
関係かどうか。
異動しても、飲み会やるから店長も来てくださいよ!と言われるかどうか。
一言でまとめると、「人として好いてもらえたか」「この人のためなら頑張ろう」って
思って貰えたかどうか。
だから、「上司から言われたことをただ繰り返すだけの伝言マシンマン」とか、
「上から押さえつけて無理やりやらせようマン」とか、
「表面的には部下を持ち上げつつ自分に都合のいい(楽できる)環境つくるマン」とかは
見抜かれて、そういう関係にはならないです。
スタッフは馬鹿じゃない。
この人、本気だなっていう店長を見抜きます。
そして、本気は伝染します。
(同時に、怠惰も伝染するんですけどね~・・・。)
だから人を育てる人は、まず何よりも人を育てることにおいて真剣でなければならない。
次に、その分野において一流の知識と判断基準を持たなければならない。
指導にあたるのはそれから、ということになります。
店長として、「人を育てることが店を存続・発展させる唯一の道」と思えるか。
店長として、「売上を上げるための方法」「顧客満足を実現するための方法」を
分かりやすく、体系的に、人に伝えられるか。
扱う商品について理解しているか。
人を育てるには、まず自分から、ということです。
そして井村監督は、おそらく選手に対してよりも自分自身に対して厳しいのでしょう。
だから、選手自身が「死ぬんじゃないかと思う」くらいの練習をしても、
選手がついていく。
そういうことなんじゃないかと思います。