20代の女性店長&マネージャーを応援するブログ

現役マネージャーによる、店長お悩み相談室。悩める新人店長さんはもちろん、マネージャーさんや若き管理職さんのヒントになりそうな記事をUPします。

お客様は大事、だけど

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今日は、過去に私が体験した「変な人」をまとめてみました。

お客様は大事。だけど、お客様とは呼べないような方も世の中にはいるものです。

 

 出会った時は結構衝撃を受けましたが、今となっては笑い話。似たような方に出会う新人店長さんもいらっしゃるかもしれませんが、そんな時は「私だけじゃなかった!」と困惑を心の余裕に変えていただければ幸いです。

 

では参ります。

 

エントリーナンバー1

「同じサイズなのに、●mmも違うって不良品じゃないの?」

 

これは、試着室に何枚も同じ色、同じサイズ、同じデザインの服を持ちこんで着比べる、というかーなーりー、変わった人でした。

ご本人の身なりは、とても「数ミリにこだわる美意識のかたまり!」みたいな感じではなく、フツーのおばさん。というかかなりかわったおばさん。

 

会社の基準で、●㎜以内は許容範囲なんです、布ですから多少は誤差が出ます・・・とご説明しても納得せず、試着して着比べて差が分かるはずもないのに延々と試着を繰り返す・・・。

 

こういう人は、基本的に「さみしくて暇な人」です。フツーの人は、数ミリにこだわらず、さっさと買い物を終えます。付き合えば付き合うほどハマりますので、笑顔で、毅然とした態度で接したほうがよいです。同調すればするほど滞在時間が長くなります。

「こういうものなんですよ」ときっぱり言っちゃいましょう。

 

エントリーナンバー2

「俺の時間を返せ!」

 

何に対する時間かというと、「自分が文句を言っていた時間」だそうです(笑)。

スタッフの対応が悪い、ということで、売場で長時間お話しされていたお客様です。

商品の値段の案内も絡んでいたので、「ご納得いただけなければご返金させていただきます」「新しいものをお取り寄せして、ご自宅までお届けに伺います」と言っても「そういうことじゃない」と。

本人も、店長もお店の非を認めて謝っている、店としてできること(この場合は返金とか商品のお届け)をご提案させていただいているにも関わらず、それ以上のことを求める方は、お客様ではなくクレーマー。

堂々巡りの話で、時間を返してほしいのはこっちだよ!と思いました。

もう、そういう人には「私共としては、●●というご提案をさせていただいております。これ以上のことは対応致しかねます。」ときっぱり言いましょう。

それで大声を出したり暴れだしたら、さっさと警備員(か警察)に連れて行ってもらいましょう。

 

エントリーナンバー3

「私、日本人に接客してもらいたいのよね」

 以前も書いた、外国人スタッフがいる店で言われた言葉。

これには悲しくなってしまいますね。

もちろん、戦前に生まれた方で、本当に苦しい、辛い思いをされた方もいらっしゃると思います。でも、それは目の前のスタッフ自身の落ち度ではありません。

嫌ならば黙って接客を断ればよいだけのこと。わざわざ相手を傷つけるような言葉を伝える必要はないと思います。こんなこというのが自分の母親やおばあちゃんだったら、私はとってもがっかりして悲しい気持ちになります。

 

年長者なら、「若いのに、母国語と違う言葉を話して、異国で仕事をするなんてすごいわね」くらい思ってほしいなぁ……。

 

エントリーナンバー4

「お金がないから(盗みました)」

 

これは、万引きで捕まった若者の言葉。

働けーーーーー!!

18,19くらいの若者でした。

万引きしたものは、ジーンズ1本。うちで1日働けば、買えるよ?(しかも社販で)

 

ちなみに、万引きが発覚しますと、商品と一緒にバックヤードに来てもらって、場合によっては警察を呼びまして、話をするんですが……

ああいうときって、なに話せばいいんですかね?

私は「あきれてものも言えない」という感覚がいちばん近かったです。

興味本位の中学生、高校生には「私たちがどうやってお給料を得ているか(1枚の服を売っていくら儲けがでるのか)」とか、「あなたたちが万引きしたことで、どのくらいの損害が出るのか」という話をして、さらに「万引きで立件されたら前科がつくよ、人生それでいいの?」と脅したりしてましたが、

大学生とか主婦とか、大人に対してそんなことを言っても仕方ないし・・・という感じでした。

出入り禁止の誓約書をもらって終わり、ということがほとんどでしたが、腹に据えかねて、一度だけ起訴までいったこともあります。

 

エントリーナンバー5

「土下座しろ」

はいきたーーー!

「倍返し」が流行っていたころ、「いつか言われるかなー」と思ったらやっぱり言われた笑。

ひと月で2回言われました笑。どちらも男性。

この時点で、もうお客様じゃないので、警備員呼んで速やかにお帰りいただきました。

返事は当然、ドクターXの米倉涼子さんばりに「致しかねます」で笑。

 

私は女性なんですが、女性とみると強く出るおじさん、あれ、何なんですかね?

「お前そんだけ長いこと生きてて、それしか言えないのかよ!」

熟年離婚されろ~」と心の中で思っておりました。

 

紳士な男性は、間違っても「土下座しろ」なんて言いませんし、ほめ言葉としても、「あなた感じがいいね」とはおっしゃってくださっても、「若いのにえらいね」「女性なのにすごいね」なんて言いません。仕事をするうえで「男なのに」「女なのに」「若いのに」というのは関係ないこと。日本にいて「日本人なのに日本語しゃべれてすごいね」っていう言葉と同じくらい意味がないこと。

あなたにもやっとする言葉を投げかけるのは、あなたの責任ではなく、言葉を発した人の責任。意味のない言葉として受け流したらいいんです。

 

それから、クレーマー対策で、警察とか警備員との付き合い方は結構大事かな、と思っております。ディベロッパーは必ず警備員を用意していますし、ロードサイドなら最寄りの交番か警察署があります。店長として着任したら、一度ご挨拶にお伺いしておくとよいでしょう。そして、直通の電話番号を伺っておくこと。

クレーマーで困ったら、決定的な事件が起きる前に、早めに相談しておくこと。

ベテランの警備員さんや警官の方に、「なんかあったら飛んでいくから、気軽に連絡してくださいね!」と言ってもらえたら、それだけで安心しますよね。 

 

お客様は大事ですが、お客様じゃない人相手には自分やスタッフが傷つかないように、できることはやっておきましょう。

(なんか最後はまともなオチがついた!)