20代の女性店長&マネージャーを応援するブログ

現役マネージャーによる、店長お悩み相談室。悩める新人店長さんはもちろん、マネージャーさんや若き管理職さんのヒントになりそうな記事をUPします。

劣等感は成長のチャンス

こんばんは、mikaccoです。

 

春は異動の季節ですね!新たに店長になった方、おめでとうございます。

今日はそんな新人店長さんに贈る言葉です。

 

「私なんかが店長をやっていて、いいのかな」

新人店長ならだれもが一度くらいは思うことでしょう。

(中には自信満々の店長もいるかもしらんが)

 

店長の心がまえはこのブログの他の記事を読んでもらうとして、それとは別に、心に芽生えた「劣等感」とどう付き合うか、について私が思っていることを書きたいと思います。

 

「やべー私全然できてないわー」というときとか、それによってスタッフに迷惑をかけたりとか(急な残業をさせてしまったり)、そんなときに生まれる、自分自身に対するマイナスの感情。「私なんかが」と自分を卑下する心の声。

 

先にお伝えしておきたいのが「自分でやばいと気づける人はやばくない」ということ。自分で気づいて、自分で改善するチャンスがあるということなので、気付けている人は大丈夫。ここから自分の行動を変えて、成長して行けば良いだけです!

 

では参りましょう。

 

劣等感を無くすには、店長の仕事が出来るようになるしかありません。

 

店長の仕事とは何か。

それは、「計画を立てる」ことです。

いつ、だれが、なにを、なんのために、どうやって、どのくらい、する。

それを、週単位で考えます。(稼働計画とか、ワークスケジュールとか言います)

 

1日の売上目標を達成するために何人時必要か分からない店長は、毎日のワークスケジュールと現場の把握、そして振り返り(つまりPDSサイクル)をまずはがんばりましょう。

まずは前年を元にとりあえず計画を立ててみる。そして現場を見て、人が足りているかどうかを判断する。(もう一人いればまだ売上伸ばせた、とか、手隙があったからバックヤードの整理を進めてもらうべきだった、とか)10万円売るのに何人時、100万円売るのに何人時必要かが分かるようになりましょう。

 

稼働計画を立てるためには、何を、何枚売るかという売上の計画も必要です。自分で販促を考えるか、本社が立てた計画を読み込むとかして、今月は何で商売するのかな~というストーリーを描きます。

 

総称して「販売計画」と言いますが、店長の仕事の半分はこの計画に使っても良いくらいです。

 

これを、第3週とかに立て始めるわけです。

昨年の月間売上は・・・客数客単価は・・・月間のTOP60は・・・在庫はどんだけ仕入れて・・・人件費はどれくらい使ってて・・・とか去年とか「先月」の(計画立ててるときは「当月」だけど)情報取集をやって、今月(「来月」)はどうしようかな~と考える。

 

売上のピークが何週にくるか、これは暦(祝祭日、GWや盆正月)や気温を考えれば分かりやすいです。(たとえば3月なら後半春休みで気温も上がるから、最終週か、祝日があるから祝日含む週かな、とか)

「ルミネセール10%OFF」のように、ディベロッパーが割引率をUPしてピークを作り出す場合もありますね。(言うまでもないことですが、あなたの店がルミネに入っている場合、「10%OFF」の期間をピークとして計画することになります)

 

売上のピークが分かったら、在庫(とか資材)のピークはそのちょっと前にきて、人のピークは売上にぴったり合わせるのが理想、ということになります。

 

あとは根回しと段取りです。

在庫は店長の力で発注などを頑張れば何とかなりますが(というか店長にしかなんとかできませんが)、人を集めるにはスタッフの協力が必要です。事前の根回し大事です。

スタッフがプライベートの計画を立て始める前に、「この週は人が必要だから!」ということをアピールしておかなければなりません。

いけてない店長の場合、必死で「明日出れない?」「今から来れない?」みたいな会話をしています。

できる店長は、「来月は、第3週の3連休が売上のピークです。ここは出勤協力をお願いします!」と事前にお願いしておく。

 

これは自慢!なのですが、大きなイベントのときに、スタッフ30名規模のお店で「全員出勤」してもらったことがあります。

いろんな事情の方がいたので、当然ながら「全員がフル出勤」は無理でしたが、子育て中の方が、「朝から夕方まで働いて、子どもに夜ご飯食べさせたら戻ってきます」と言って本当に夜戻ってきてくれたことがあります。

分かります?イベントの後の夜出勤がどれほど貴重であるか……。その方は分かってくれていたんですね~。

まあ、家が近かったとかラッキーな事情もありますが、本当に有り難かったです。

 

あと、在庫。

バックヤードがぱっつぱつになると、スタッフが大変ですね。

でも、店長が在庫のピークを把握してちゃんとコントロールしていると、

「今日はぱっつぱつで正解」「ここからだんだん減っていって、最終日に正常化する」

みたいなことをスタッフに言えるようになるわけです。

「これが金に変わるんだぞ!」ということが分かってもらえればよいのです。

あと、ほしい在庫がちゃんと仕入れてあると、「店長さすが~!」となる!

 

資材も一緒ですよ。イベント前日にショッパーがすっかすかだったらマズイ。

 

店長は、そうやって1か月の間に起こるであろうことをできるだけ全部予測して、そのための準備をしていくのです。

先読みして、前始末する。

店長として情報をインプットして、先を見ることを意識すれば、おのずとスタッフとは目線が変わってきます。目線が変われば、発言も行動も、スタッフへの要求も変わる。

 

そのうち、来月の計画を立てたら、まだ始まってもいないのに1か月過ぎちゃった

気になりますよ。そうなったら、勝ったも同然じゃないですか?

来月起きることがだいたい把握できてしまったら、最高の結果が出せるよう準備するだけじゃないですか?

(慣れてきたら、そこに育成計画とか、単品のアイテムごとの販売計画も絡めるのですよ。そのアイテムの売場は来月拡大するのか縮小するのか、とか。そうすると、四半期、半期の目線が身に付きます。)

 

そうやって人はだんだんと店長らしくなっていくのです。

 

全然劣等感と付き合う話じゃなかった。

劣等感と付き合う暇があったら店長の目線を身に付けよう、という

話でした。