お客様対応(クレーム)基礎編
人間関係のもうひとつの大きな柱といえば「お客様」。
「店長~」と呼ばれると、9割方悪い話ですよね?(笑)
クレームは10件に1件、お褒めは100件に1件と言われます。
「きちんとやって当たり前」「不備があれば即クレーム」。
日本のサービス業は本当にレベルが高いです。
良いサービスを当たり前のように受けられることはありがたい一方、サービスを提供する側としては苦労が絶えません。
今日はクレーム対応の話です。
私は大きく3つのことに気をつけてきました。
1つめは「クレームを起こさないこと」。
「お客様に不満、不快を与えない」よう前始末すること。
売り出し品なら在庫を十分に用意しておく、
レジが混まないようシフトを組んでおく、
混雑が予想されるならオペレーションをきちんと考えておく、
身だしなみと言葉づかいをきちんとして、第一印象を良くしておく。
究極のクレーム対策は「当たり前のことを当たり前にやる」こと!
2つめは、「起こったクレームに対して本気で対応する」。
中には怒鳴り込んでくるお客様もいるかもしれません。
逃げ腰にならず、めんどくさがらず、「本気で」お話をうかがう。
「こいつは俺の(私の)話を分かってくれる」と思っていただけたら
クレームは9割方解決です。
お客様が10分以上怒り狂っている場合、聴き方が悪いと思ってください。
(人間はひとつのことで10分以上怒り続けることはできないそうです。それが続くということは、「聴き手」が怒りに油を注いでいるということ・・だそう。)
3つめは、「お客様」と「クレーマー(犯罪者)」の見極めをする。
私はこれがすごく重要なポイントだと思っています。
特にここ数年、具体的には「倍返し」が流行ったころから(笑)。
ちょうどそのころ、某衣料品店の店長に土下座を強要して逮捕された人がいましたよね。
私もそのころにご年配の男性から、「スタッフの対応が悪い」という理由で「土下座しろ」と言われたことがあります。
もちろん「致しかねます」ときっぱりお断りしました。
(父親とそう変わらない年代の方でしたが、こういうふうにしか歳を重ねられなかったのか・・・と悲しくなりました。)
スタッフに土下座を強要する、暴言をあびせる、長時間拘束する・・・。
これらは立派な犯罪行為です。
スタッフは、正当なサービスを提供して、対価としてお金をいただいているのであって、お客様の奴隷ではありません。
接客業につく人は基本的に「いい人」が多いので、「お客様が怒っている」=「店が(私たちが)悪い」と思い、謝ります。
ただ、悪くないことまで謝る必要はないです。
「できること」と「できないこと」を分けて、「できないこと」を要求する
人は「お客様」ではありません。スタッフを貶めるような行動を強要する人も
お客様ではありません。
警備会社を呼び、すみやかにお帰りいただきましょう。
そうやってスタッフを守ることも、店長の大事な役目です。