お客様の作法
店長の皆さま、こんばんは。
GW商戦お疲れ様です。
今日は、店長としてではなく、敢えてお客様として、のお話。
突然ですが、サービス業に従事する労働者が増えたことでクレームが圧倒的に増えたと思っています。
良くも悪くも「お客様」を意識した仕事をしましょう、という風潮になっていて、「お客様」相手の仕事をしている方が増えました。
お客様からお叱りのことばをいただく際に、ものすごくよく言われた言葉があります。
「サービス業として、⚪︎⚪︎はあり得ないですよね!?」(⚪︎⚪︎には、説明が要領を得ないとか対応が遅いとか自分より後に来た客に対応したとかが入る)
この言葉の裏には、「私が仕事でこんな対応したら、(お客様や上司に)めちゃくちゃ怒られるんですけど!?」みたいな、ある種逆ギレのような、八つ当たりのような気持ちが、少なからずあるのではないかと思うのです。
普段上司から注意されていることと同じ言葉を、お客様の立場で、誰かにぶつけていませんか?
その言葉は、心から自分の言葉ですか?
実はそうでもないのに、思い込んでいるだけだったりしませんか?
「自分が仕事でしているサービスと同等のサービスを受けることが当然」と思っていませんか?
お客様には、「店が気に入らないから利用しない」権利はあっても、「店のオペレーションを変えたり、判断基準を変える権利はない。当たり前だけど人事権もない」のです。
あたかも上司であるかのようにお店を利用し、指導するようにクレームを言う…。
それは、とても怖いことだと思うのです。
「皆が言うからそうなんでしょ」という美人投票のような、業界全体で、自分で自分の首を絞めているような感じ。
お金を間違えた、欲しいものと違ったというような、不利益を被った場合は、冷静に要求すればいい。
でも、気分を害されたというような曖昧なことが理由の場合、さっと流して忘れるのが吉、なのかなと思います。
鬼の首を獲ったように、Twitterで晒したりなんてみっともなくて品がない。却って人格を疑われるのではないでしょうか。
(実は、たまたま、そういうつぶやきを見てしまいました。それでこの文を書こうと思いました。)
書きながら思い出しましたが、店長時代、売場でクレームを言われて、その場で菓子折りを要求されたことがあります。
たいへんお綺麗な女性で、身なりも言葉遣いもきちんとされている方でした。おそらく真面目にお仕事に取り組んでいらっしゃる方でしょう。
その場でご用意できなかったので、「これでクレーム解決できなかったことがない」と(私の中で)評判のゴ⚪︎ィバのクッキー詰め合わせを後日送付したところ、「納得しました」とお言葉を頂きましたが…
すっごく変な話だと思いませんか!?
菓子折りというのは、店側がお詫びの品としてお渡しするものであって、お客様が要求するものではないです。
この女性は別に数千円の菓子折りが欲しかったわけではないと思うのです。
自分の仕事上の判断基準に従って、「こうでなければならない」から、当たり前のように要求した…のではないかと思うのです。
店側としては、菓子折りひとつで済むなら安いもの、ついでにもう二度と来ないでくれたらありがたい、くらいのものでしたが、逆にお客様の立場に立つと、悪寒が走ります。
それは、「自分以外の価値観や判断を理解できない病」に侵されているということだから。
店長の皆様におかれましては、自分がお客様の立場に立ったとき、店長や上司の立場で利用していないかどうか、裸の王様になっていないかどうか、セルフチェックされることをお勧めいたします。自戒を込めて。
売場の品格
皆様こんばんは。
世間はGW真っ只中ですね!
店長の皆さまは、きっと毎日忙しい日々を過ごしていらっしゃることと思います。
今日のテーマは「売場」です。
繁忙期というのは、お客様が多いわけですから当然売場は乱れ気味になります。
クリンリネス、販促物、商品の陳列……
接客もしなきゃいけないし、レジも打たなきゃいけないし、やること満載なのはその通りなのですが…売場に対してどこまで拘っていますか?
私がよくいく駅前のスーパーでは、閉店時間の2,3時間前から商品整理を徹底的に行っています。(毎日仕事帰りに寄るので、本当に毎日同じように商品整理をしているのが分かります)
商品を前出しして、面をそろえて、ラベルの向きまで揃えています。ボリューム陳列に拘っているのがはっきり分かります。本当に毎日同じ基準で商品整理が行われています。5日、15日、25日がポイント3倍デーの売り出し日なのですが、その日も変わりません。
一方、本日、閉店の1時間ほど前に訪れた某インテリア系のチェーン店。
販促物はまがり、売場は空スパン・空ピンだらけ、前出しの「ま」の字もなし、什器の奥にはホコリがびっしり。電球は切れ、壁は穴だらけ、ディスプレイは曲がったり落ちたりの無法地帯。
…忙しいのはすっごくよく分かる。
分かるけど、売場がこの状態で売場のメンテナンスをしている人が一人もいないのは(ぐるっと回ったけどほんとに誰もいなかった)どうなのでしょうか!?
特に、電球切れってどうなのかなぁ。
私は新人店長のころ、上司に電球切れについてはそれはそれはうるさく注意されたものでした。「電球切れ1か所から店の衰退が始まるんだぞ」と。
本当にその通りだと思います。明らかに気づける不備に気づかず(もしくは気づいても)そのまま放置するような神経の人が、お客様に細やかなサービスが出来るわけがない。
電球1個にこだわるからこそ、おしゃれなディスプレイ、見やすい陳列、分かりやすい販促物・・・などが活きてくるのではないでしょうか。
「節電のため」に電球を抜いているんだよ、という意見もあるかもしれません。…そんなの、LEDに変えたらええやん!節電で得られるコスト以上に何かを失っていると私は思います。
売場に拘る店長の店は、大体において売上が良いものです。商品が魅力的に見えて、お客様が欲しい商品が陳列されているのですから当然ですね。
売場は必ず「店長のレベル」に収束します。
クリンリネスの基準、販促物の付け方の基準、商品の陳列の基準。
店長が「ま、いっか」と言った瞬間に、売場のレベルがひとつ下がる。
店長が「ここまでやって」と求めた瞬間に、売場のレベルがひとつ上がる。
本当にあるべき売場の基準は、「新店オープン初日・オープン時の売場」です。
新店オープンというのは、時間がない中でも準備して準備して、ぜったいに妥協はしないですよね?まず店長自身がどこまで求められるか、ということだと思います。
「エリアマネージャーに言われたからやる」ではなく、店長自身のプライドや信念から生まれる最高の売場を作ってやる!という決意。
それが良い売場づくりになると思いますし、自然とスタッフの成長や売上UPにもつながるはずです。自分で自分に恥ずかしい売場なんて作っちゃだめですよ。
ファイト!
小売業は事件でできている
何事もなく、平穏無事に営業し、1日が終わる。売上を達成し、経費は予算内で収まり、クレームもなく、残業もなく終わる1日。
小売業に携わる人間にとって、理想ではありますが、そんな日があったとしたら、それは奇跡の1日でしょう。
大なり小なり、日々何かしらの事件があります。小売業は事件でできているといっても過言ではありません。ちょっと言いすぎました。
今日は、私が遭遇した事件・事故をご紹介したいと思います。
一応、どうやって収束させたか、みたいなことも書いてみますので同じ場面に遭遇した時には少しだけ参考になるかもしれません。
その1 酔っ払いがマネキン破壊しまくり事件
22時閉店の繁華街の店舗。
21時を回り、客足も収まってきた頃・・・レディースフロアで男性がいきなりマネキンを倒し始めた!
「店長・・・マネキンを倒してる男の人がいます」と謎の報告を受け、マジで意味が不明でした。
とりあえず「警備会社に通報して」としっかり者の女性スタッフに指示をしつつ、男性スタッフ総動員して犯人を追いましたが捕まえられず。
売場に戻ってみると、笑っちゃうくらいの破壊活動の後(涙)
スタッフにもお客様にも危害がなかったことが幸いでした。
ここでの教訓は、酔っ払いは本気で入店断ったほうが良いということ(酔っ払いでした)と、警視庁はマジで頼れるということです。
毎月高い金払ってる警備会社よりも交番の方のほうが先に到着したくらいですから。
もう一回言います、都内で店長してる皆さん、警視庁はマジ頼りになりますよ!
(第1弾でも書きましたが着任したら最寄りの交番に挨拶に行くのオススメですよ!)
その2 7階建ての6階が浸水する事件
事件は9月の長雨の夜に起こりました。
集中豪雨で1階が浸水するという事件はたまに聞きますが、1階~5階がなんともないのに、そして7階もなんともないのに、6階だけ浸水するって聞いたことあります?あったんですよ。
朝出勤して、最初は気づきませんでした。
で、売場のほうに進んでいくと水たまりがあって、「やだー雨漏り?」最初はそう思いました。
そしたら水たまりがどんどん深くなっていって、水深3㎝くらいになって、それがずっと続いてて。
「うわー」って言いながら水のないところまでぱしゃぱしゃ歩いていくと、もう戻れない。(なぜ引き返さなかったのか)
よくよくたどってみると、前の晩に出したばかりの新商品を陳列した壁の奥から雨漏り(っていうレベルでもないけど)してて、商品が全部だめになって、それは保険が下りるんだけどそのために棚卸しないといけなくて、雨漏りは結局最上階の一部に設けられたテラスの側溝が詰まってて排水されなくて溢れて壁の隙間から入り込んだということが判明してこれ完全にディベロッパーの責任ですよね、と事務所に殴り込んで・・じゃなくて怒鳴り込んで・・でもなく冷静に状況をお伝えしにいったのに謝罪の言葉ひとつ聞けず、結局スタッフ総出で掃除して、2時間遅らせてオープンしました。
もし同じ目に遭遇した人のためのアドバイスとしては、浸水した場合の掃除にはチリトリがいちばん役に立つということをお伝えしておきます。
ちなみにこの店で起きました。着任して2ヶ月くらいでした。ハードモードすぎて、あんまりじゃないかと思いました(涙)。
その3 オープンエラー
これはエリアマネージャーしてたころの事件です。
その日私は休日でした。天気も良いし、洗濯して買い物でも行こうかな~とウキウキ。
そんな朝10時7分前(つまり「9:53」)頃かかってくる一本の電話。
相手はA店の店長の私用携帯。
なんとなく嫌な予感で電話に出ると、「寝坊しました」と一言。
A店のオープン時刻は10:00。
オープンエラー(テナントのオープン時刻に店がオープンできない)確定です。
「まずディベロッパーさんに電話して警備員さんに店の前に立ってもらってください」
ということと、「とりあえず事故しないように気を付けつつ可能な限り早く店に行ってください」ということを伝えて、私は私で慌ててスーツに着替え、ディベロッパーの担当者さんと上司に連絡を入れ、車で1時間かかるその店に急行。
不幸中の幸い?で、そこはわりと緩いディベロッパーさんだったので「次はないように頼むよ~」と30分足らずで釈放されました。(これがイ●ンとかル●ネだったらどうなっていたのか、想像するだに恐ろしや……やったことないけど、もしかして違約金とかあるんですかね……)
しかし本当の地獄はそこから始まった……。
再発防止のため、A店の早番のスタッフから「起き電(起きたら電話)」が入るという
ことになってしまいました。(休みの日も!すっごく!嫌だったけど!仕方なく!)
スタッフ数が少ないアパレルのお店って多いと思うんですけど、本当に皆さんどうしてらっしゃるんでしょう。私の同僚のマネージャーたちはやっぱり起き電地獄に苦しんでましたが(苦笑)
いや~、事件はやっぱり現場で起こってるんですね。
皆さまも何か事件に遭遇された際は頑張ってくださいませ!
(事件にならないように事前に打てる手は打っておくっていうのが一番ですけどね!)
どんな店にしたい?応用編〜立て直しには可視化が効く〜
こんばんは。mikaccoです。
実はこのサイト、何年経っても「どんな店にしたい?」の記事が一番人気。(ありがとうございます!)
悩める店長さんが「うちの店どうすりゃいいんだよ~」と途方にくれて、グーグル先生に「どんな店にしたい?」って質問した結果たどり着いているんじゃないかと。
まあ、でも、店長がいちばん悩むのってやっぱりココだよな~と改めて思ったので
第2弾を書いてみたいと思います。
第1弾で書いたのはですね、自分でもすごくよくはまったというか、上手くいった事例だと思っています。
うまくいかない可能性もすごくあったと思う。うまくいったのは、気づかせてくれたスタッフがいたから。(この話はそのうちしたいです。)
逆にうまくいかなくて、もうその店がある周辺には行きたくないと思う店もあります。
でも、悩める店長さんたちがうまくいく可能性を高めるには、事例を知ることが近道だと思うので、今日は別のお店の成功事例をご紹介したいと思います。
とあるビルインの店舗。駅から徒歩7分という微妙な立地で、雨の日は極端に売上が落ちます。そして若者向けのビルなので客単価が低い。買い上げ率は立地が悪いからこそ実は悪くない(目的買いの人がそこそこ来る)けど、取り立てて高いわけでもない。(どないやねん)
さらに、オープンして1年ほど経つ店だったのですが、育成が全然進んでおらず、レジが!打てないスタッフが!複数いる!(逆に何してたか気になるわ)スタッフは主婦と学生がメインで朝と夜は人がいるけど、真ん中の時間帯が不足気味。(総数は足りてるけど時間帯で足りない時間がある)
育成が進んでいないから売場の状況も悪くて、会社の基準を100とすると、いつも50くらいしか品出しされていない。(さては新人に碌に教えもせずに品出しさせてたな?)
売場の状況が悪いから、売上も達成せず、スタッフが育成されていないから人件費もかかる。
この店、実は前述した店と同じエリアにあって、GWに回ってなさすぎて上司命令で応援に行ったことがあります。
そのとき「こんな店ぜったいやだな~」と思っていたらまんまと配属になったという。(これは上司の陰謀 期待の表れですね!)
こんな店に配属になったら、あなたならどんな店にしたいですか?
引継ぎを受けて、着任して、私が最初にスタッフにお願いしたこと。
それは、当たり前のことを、当たり前にやりましょう、ということでした。
ゴミ落ちてたら拾う、売場に商品が出てなかったら出す、といった当たり前のことを当たり前にやろうよ!という分かりやすいことしか言いませんでした。
もう、取り敢えず目に見えるところから、がしがし改善していこうと。
テーマは「可視化」です。
もう一つ言い続けたことがあって、それは「一番になりましょう」ということ。
「ダメ店舗」と見られることって、辛いことだと思うんですよ。GWという最繁忙期に、近隣店舗の店長たちがこぞって自分の店を終わらせて応援にくる店、で働くスタッフたち。真面目な人ほど「自分たちはちゃんと出来ていないんだな」と落ち込んでしまうと思います。
着任して、例のごとく全員と面談をして、「この店、もっと良くなるな」という確信がありました。ぶっちゃけて言ってしまうと、実力もない、人としての優しさもない店長の元で、何とかお店を良くしようと頑張ってきた人たち、だったんですね。でも、やり方が分からない。
だから、お客様目線で見ておかしいところはすぐ直そう、と伝え続けました。
そして、基準が分からない人にはトレーニングします、キャリアアップしたい人はこちらもそのつもりで仕事任せます(教えます)、ということをひとつひとつ当たり前に、しかもスピーディにやっていきました。
最初に成果が出たのは売場。
各社、いろいろ報奨制度があると思うのですが、私が働いていた会社では毎月イケている売場を維持した店を表彰する制度がありました。その賞を、着任して1か月でいただくことができました。
これは思いっきし狙ってやりました。物理的に変えれば良いだけなので、売場を変えるのは実は簡単なんです。
どうやったかというと、すっごく分かりやすい仕組みを作りました。学生が多いということを先述しましたが、だいたい18:00くらいに出勤してくるので、バックヤードで朝礼をするんですね。
その時に「今日品出しして帰る分の在庫」を並べて見せてました。「今日はこれ全部出したら帰れます」と。
まさしく可視化。それはもう皆、テキパキ動きます。
「ゴールが見えてるマラソン」だから、達成感もあるんです。
売場の陳列の基準も、1スパン見本を作って「はい、これと同じようにお願いします」っていうと、説得力ありますよね。これも可視化。
(いきがってたアルバイトの男の子が、「やべー店長うめー」って焦るのとか快感でした)
売場が落ち着いてきますと少し手が空いてくるので、その次は育成。
育成するときはトレーナー教育から!という話は書きましたが、もう一つ重要なことに、「予告する」「ちゃんと時間をとる(予告したとおりトレーニングする)」ということがあります。
「育成計画」と「ワークスケジュール」を連動させましょう、ということです。
「今日時間があいたからやろっか!」
「今日忙しいからやっぱ無理!」
どっちもダメダメです。
まず、予告することで、トレーニー(育成される人)の心の準備ができます。
なんなら、ちょっと予習しておこうかな・・とちょっと時間が空いたときに、その業務ができる人に話を聞いたり、マニュアルを読んだりするようになります。
だって、新しいこと教えてもらえるのって、うれしくないですか?(しかもお給料貰って!)
育成するよって言われたスタッフは、期待されてるということだからモチベーションも上がりますよね?(というかそういう方向に仕向けるのが店長の仕事だ!)
だから、「忙しいからやっぱ無理」がダメな理由は・・・わかりますよね。上げたモチベーションを地に叩き落す行為です。
ということをやっていった結果、どうなったかと言いますと、着任してから半年で、売上も上がり、売場も報奨の常連になり、新入社員を迎え入れる(=安定していて教育に専念できる店舗ということ)までになりました。
昇格者も何名か出して、私自身も良い評価をいただいてお給料が上がって。売上が上がる=お客様にも満足していただき、ディベロッパーさんに支払う賃料も増えたのでディベロッパーさんも喜び、スタッフも出来ることが増えて、達成感も味わって、お給料も増えて、皆がHAPPYな結果となりました。
「一番優先順位の高いこと」を「誰にでもわかるように=可視化して」「伝え続けた」ということがここで上手くいった要因だと 思っています。
いわゆる立て直し店舗に配属になった時って、いろいろとやばすぎて何からやったら良いかわからなくなりがちだと思うのですが、「目に見えるところから変える」「物理的に変えられるところから変える」というのが分かりやすくて良いと思います。
あとは、この店舗はスタッフがみんな真っ直ぐな心を持った良い方ばかりだったので、それが本当に良かったですね。
人間関係の悩みが本当になかった。だからこそ課題に集中することができたとも言えます。
数値で目標を立てる補講編 ~定量情報からの情報収集~
どんな店にしたい?シリーズ・その3はこちら。
数字が苦手!という方のための補講編。定量情報(=数字で表せる情報)から情報収集をして、意思決定をするまでのプロセスを補足したいと思います。
どんなに素晴らしい店にしよう!と思っても、現実はなかなか厳しい。
そもそも「うちならではの良さ」なんて別にないし、
スタッフもなんかやる気ないし、
商品もぱっとしないし…なんて。
目標を決めるには、
「原理原則」を理解しており「判断基準」を身につけていること
という土台があり、
その土台の上に立って
「情報収集」をして「意思決定をすること」
が必要です。
店長に任命されたということは、会社の判断基準を理解している、と評価されているはずなので、ここでは「情報収集」の話をします。
店長業務は、決断の連続。そしてその決断は、「店長の気分次第で変わるもの」であってはいけないし、たとえそうでなくともスタッフからそう思われてはダメです。
勘違いしてほしくないのは、「一度出した結論を変えてはダメ」ということではありません。
状況が変われば判断も変わるもの。右と言ったことを、明日には左と言わなければならないこともあります。
ただし、その理由が明確で、筋の通った客観的な判断基準(やどうにもできない外部要因など納得できる何か)がなければスタッフはついてきてくれません。
とにもかくにも、店長の「情報収集不足」による判断の誤りはないようにしなければなりません。
そう、意思決定には「情報」が必要です。
決められないということは、情報が足りていないということ。
思い込みによる誤った意思決定をしないためにも、「意思決定の前に情報を集める」ことのくせづけは大切です。
情報の種類は2種類あります。
定性情報・・・目で見たり、耳で聞いたりして得られる情報
定量情報・・・数字で表される情報
それぞれメリット・デメリットがあって、
定性情報は、情報を得ることが容易だが、人によって解釈が異なる場合がある
定量情報は、情報を得るためにコスト(労力)がかかるが、共通認識ができる
(システム化出来ている会社だと、定量情報は簡単に手に入る、万人が共通認識できる(説得力がある)強力な武器だということですね。←もちろんその裏ではコストがかかっていますので、有意義に使いましょう!)
たとえば、「売上を上げたい」という場合。
まずは定量情報→定性情報、の順で問題を発見していく方法。
売上=客数×客単価
(買上)客数=入店客数×買い上げ率
客単価=平均買い上げ点数×商品平均単価
で、どこに問題があるのか?を分析する。
目標比、前年比、前月比、全店平均との比較、ディベロッパー内同業他社との比較・・・
どんな数字が用意できるかどうかは店によって違うと思いますが、使える数字は全部使って分析。
そのうえで、例えば「客数」に問題がある、と判明したとします。(前月比70%、とか、前年比50%、とか)
買上げ率だけは定点調査するのに労力がかかるんですが、(日本野鳥の会の人が使うカウンターを2こ両手に持って、「入店したお客様」と「ショッパーを持って出てきたお客様」の数を数える、という・・・うまくやらないと怪しい人になってしまうという・・・)
まあ、ディベロッパー店舗で30分くらいそれをやりますと、「入ってくるお客様がそもそも少ない」のか、「何も買わずに出ていくお客様が多い」のかが分かります。
そこまでやらずとも、売り場に立っているだけで体感できるかもしれません。
「入ってくるお客様を増やす」行動と、
「入ってきたお客様に買っていただける確率を増やす」行動、
重きを置く行動がまったく異なりますよね?
入ってくるお客様を増やすには、
・店頭のディスプレイでひきつける、興味を持っていただく
(なんかいいものあるかも!と思わせる)
・入りやすい雰囲気、安心感
(ここで私は楽しく過ごせるかも!と思わせる)
ディスプレイがおしゃれならいい、声がでかけりゃいい、安けりゃいい、というわけではないのがむずかしいところ。頑張ってるつもりで逆効果な店舗も多いです。
入ってきたお客様に、買っていただける確率を増やすには、
・接客(タイミング、第一印象、商品説明、クロージング)
・在庫管理、陳列の分かりやすさ、取りやすさ
・クリンリネス
などでしょうか。
ここまでくれば、スタッフからも良い意見がたくさん上がるのではないでしょうか?
たとえば、「入店客数」に問題があって「商品平均単価」は全社平均以上、という場合。「売上を上げるために何をしたらよいと思う?」とスタッフに聞いても、
「高額商品のアウター接客頑張ります!」など的外れな意見が出るのが関の山。
売上不振という問題は解決せず、スタッフも頑張ったのに報われず、踏んだり蹴ったりですね。
店長が情報収集をして、「うちの店、他店と比べて入店客数に問題があるみたいなんだけど、何か良い案ある?」という問いを投げかけたらどうでしょう?
「間口が狭いから什器の置き方変えてみましょうか」とか、
「春らしい差し色を前に出して目がいくようにしてみましょうか」とか、
「あまり前に出すぎず、気軽に見ていただけるようにしましょうか」とか、
「キャンペーン企画してDM出してみましょうか」とか、
それらしい案がそれなりに出てくるのではないでしょうか。
スタッフには言わせたいだけ言わせる。
そのうえで、店長がいちばん効果があると考える方法を「店の方針」とするのです。
小売業なので、「量的に一番効果がありそうな方法」を選べば、大失敗することはないでしょう。
これを繰り返していけば、スタッフには
「店長は私たちの意見を聞いてくれる!」
「店長決断力がある!」
「今度の店長は頼りになる!」
「今の店長になってから売上が上がった!」
などと思ってもらえるでしょうし、スタッフに店長として信頼してもらえれば、お店としての成果も出やすくなるでしょう。
朝礼はトレーニングのチャンス
店長といえば、校長先生に次いで話が長いもの。
(話の短い店長なんて聞いたことない(笑))
問題はその中身です。
あなたはどのレベルの朝礼をしていますか?
レベルゼロ
やらないほうがまし(品出ししてたほうが売上取れるレベル)
スタッフに対する不満、売上不振に対する文句、他社に対する賛辞(に対してお前らダメ、という貶め)
例:「売上全然行ってないので、もっと頑張ってもらわないと困ります」
「みなさんからはやる気が感じられません」
「もっと勉強してください」
「休日返上でやれとは言わないけど」←じゃあ何?笑
自分の感情をぶつけてるだけ、何も改善しません。
「みなさん」から「やる気」を引き出すのが店長の仕事、
スタッフの知識が増えるよう取り組みを考えて実行するのが店長の仕事、
仕事の時間内で成果を出させるのが店長の仕事です。
レベル1
情報伝達の朝礼
昨日の売上実績、今日の売上目標、売り出し商品の情報など。
ノート見れば伝わるよね?という内容。
スタッフの大半は無駄な時間だと思っている。
なんならメモとるふりして店長の似顔絵落書きしてます。
レベル2
スタッフに発言を求める朝礼
ミニミーティングとして朝礼の時間を活用する方法。
ただし、「本音」が引き出せればよいですが、形だけの発言だと逆効果です。
この時間で適切な意見が出てくるなら、そもそも普段のコミュニケーションの場で
出てくるはず。
私は、スタッフと1対1で会話をする中で、「これはみんなに伝えてほしい」と思う
ことを「みんなの前で言わせる場」にしていました。
スタッフの発言のあとで、「(店長の)私も賛成。なぜなら●●だから。(賛成の理由も言う)みなさんはどうですか?」と
聞くことで、店の中でコンセンサスが取れた状態になります。(あれ、腹黒い?)
レベル3
ロールプレイング
店舗って、つねに育成の課題を抱えていますよね?
私が普段やっていたのは、
①まず「情報の解釈」を最低限伝える
売上の数字は事前に確認しといてね、で、それ前提で今の数字、何が良いか悪いか、どのくらい良いか悪いか、今の店の課題は?という私の考えをコンパクトに伝える時間。
例:先週から商品Aの全社キャンペーンが始まりましたが、売上目標数に対して●%、時店で1日●枚足りません。
②課題を解決するために「理想的なスタッフの行動」をロープレする。
例:今日はこの商品の接客のロープレをします。
確認で、商品Aのお勧めポイントは?(スタッフから出てこなければ店長が言う。「その場」である程度の商品知識を仕入れられるように)
では2人一組でやってみましょう・・・
ちなみに、ロープレはできるだけ少人数グループでベテランと新人を組ませること。そしてベテランからやらせるのがポイント!新人さんに「見本」を「体感」してもらうことが、育成の近道です。
「できる、できない」を評価して「できない」ことを叱責する場ではなく、「課題を解決するための行動を学ぶ場」として、楽しんでやることが効果を出す秘訣です。
アパレルなら、実際に着ることだけで商品知識が身につくし、マジおすすめです。
朝礼に1日15分、うち毎日5分やるだけでも1週間に30分近くは「トレーニング」できる計算です。
ね?どうでもいい店長の長話聞かせるより、よっぽど売上につながりそうでしょ?
お客様は大事、だけど
今日は、過去に私が体験した「変な人」をまとめてみました。
お客様は大事。だけど、お客様とは呼べないような方も世の中にはいるものです。
出会った時は結構衝撃を受けましたが、今となっては笑い話。似たような方に出会う新人店長さんもいらっしゃるかもしれませんが、そんな時は「私だけじゃなかった!」と困惑を心の余裕に変えていただければ幸いです。
では参ります。
エントリーナンバー1
「同じサイズなのに、●mmも違うって不良品じゃないの?」
これは、試着室に何枚も同じ色、同じサイズ、同じデザインの服を持ちこんで着比べる、というかーなーりー、変わった人でした。
ご本人の身なりは、とても「数ミリにこだわる美意識のかたまり!」みたいな感じではなく、フツーのおばさん。というかかなりかわったおばさん。
会社の基準で、●㎜以内は許容範囲なんです、布ですから多少は誤差が出ます・・・とご説明しても納得せず、試着して着比べて差が分かるはずもないのに延々と試着を繰り返す・・・。
こういう人は、基本的に「さみしくて暇な人」です。フツーの人は、数ミリにこだわらず、さっさと買い物を終えます。付き合えば付き合うほどハマりますので、笑顔で、毅然とした態度で接したほうがよいです。同調すればするほど滞在時間が長くなります。
「こういうものなんですよ」ときっぱり言っちゃいましょう。
エントリーナンバー2
「俺の時間を返せ!」
何に対する時間かというと、「自分が文句を言っていた時間」だそうです(笑)。
スタッフの対応が悪い、ということで、売場で長時間お話しされていたお客様です。
商品の値段の案内も絡んでいたので、「ご納得いただけなければご返金させていただきます」「新しいものをお取り寄せして、ご自宅までお届けに伺います」と言っても「そういうことじゃない」と。
本人も、店長もお店の非を認めて謝っている、店としてできること(この場合は返金とか商品のお届け)をご提案させていただいているにも関わらず、それ以上のことを求める方は、お客様ではなくクレーマー。
堂々巡りの話で、時間を返してほしいのはこっちだよ!と思いました。
もう、そういう人には「私共としては、●●というご提案をさせていただいております。これ以上のことは対応致しかねます。」ときっぱり言いましょう。
それで大声を出したり暴れだしたら、さっさと警備員(か警察)に連れて行ってもらいましょう。
エントリーナンバー3
「私、日本人に接客してもらいたいのよね」
以前も書いた、外国人スタッフがいる店で言われた言葉。
これには悲しくなってしまいますね。
もちろん、戦前に生まれた方で、本当に苦しい、辛い思いをされた方もいらっしゃると思います。でも、それは目の前のスタッフ自身の落ち度ではありません。
嫌ならば黙って接客を断ればよいだけのこと。わざわざ相手を傷つけるような言葉を伝える必要はないと思います。こんなこというのが自分の母親やおばあちゃんだったら、私はとってもがっかりして悲しい気持ちになります。
年長者なら、「若いのに、母国語と違う言葉を話して、異国で仕事をするなんてすごいわね」くらい思ってほしいなぁ……。
エントリーナンバー4
「お金がないから(盗みました)」
これは、万引きで捕まった若者の言葉。
働けーーーーー!!
18,19くらいの若者でした。
万引きしたものは、ジーンズ1本。うちで1日働けば、買えるよ?(しかも社販で)
ちなみに、万引きが発覚しますと、商品と一緒にバックヤードに来てもらって、場合によっては警察を呼びまして、話をするんですが……
ああいうときって、なに話せばいいんですかね?
私は「あきれてものも言えない」という感覚がいちばん近かったです。
興味本位の中学生、高校生には「私たちがどうやってお給料を得ているか(1枚の服を売っていくら儲けがでるのか)」とか、「あなたたちが万引きしたことで、どのくらいの損害が出るのか」という話をして、さらに「万引きで立件されたら前科がつくよ、人生それでいいの?」と脅したりしてましたが、
大学生とか主婦とか、大人に対してそんなことを言っても仕方ないし・・・という感じでした。
出入り禁止の誓約書をもらって終わり、ということがほとんどでしたが、腹に据えかねて、一度だけ起訴までいったこともあります。
エントリーナンバー5
「土下座しろ」
はいきたーーー!
「倍返し」が流行っていたころ、「いつか言われるかなー」と思ったらやっぱり言われた笑。
ひと月で2回言われました笑。どちらも男性。
この時点で、もうお客様じゃないので、警備員呼んで速やかにお帰りいただきました。
返事は当然、ドクターXの米倉涼子さんばりに「致しかねます」で笑。
私は女性なんですが、女性とみると強く出るおじさん、あれ、何なんですかね?
「お前そんだけ長いこと生きてて、それしか言えないのかよ!」
「熟年離婚されろ~」と心の中で思っておりました。
紳士な男性は、間違っても「土下座しろ」なんて言いませんし、ほめ言葉としても、「あなた感じがいいね」とはおっしゃってくださっても、「若いのにえらいね」「女性なのにすごいね」なんて言いません。仕事をするうえで「男なのに」「女なのに」「若いのに」というのは関係ないこと。日本にいて「日本人なのに日本語しゃべれてすごいね」っていう言葉と同じくらい意味がないこと。
あなたにもやっとする言葉を投げかけるのは、あなたの責任ではなく、言葉を発した人の責任。意味のない言葉として受け流したらいいんです。
それから、クレーマー対策で、警察とか警備員との付き合い方は結構大事かな、と思っております。ディベロッパーは必ず警備員を用意していますし、ロードサイドなら最寄りの交番か警察署があります。店長として着任したら、一度ご挨拶にお伺いしておくとよいでしょう。そして、直通の電話番号を伺っておくこと。
クレーマーで困ったら、決定的な事件が起きる前に、早めに相談しておくこと。
ベテランの警備員さんや警官の方に、「なんかあったら飛んでいくから、気軽に連絡してくださいね!」と言ってもらえたら、それだけで安心しますよね。
お客様は大事ですが、お客様じゃない人相手には自分やスタッフが傷つかないように、できることはやっておきましょう。
(なんか最後はまともなオチがついた!)
人手不足特効薬
店長の多くが抱える問題。それは人手不足。
商品整理は行き届かず、売れ筋商品は補充できず、店の隅にはホコリがたまり、レジは長蛇の列。
残業だらけで休憩室は屍のようなスタッフ。
店長のあなたは持ち帰り仕事で今日も寝られず……。
そんな年末年始商戦を過ごされた方もいらっしゃったのではないでしょうか。
残念なお知らせですが、人手不足の特効薬は……ありません!
人手不足な店舗が打つ常套手段、
「求人広告を出す」。
しかし、広告費を使って求人を出して採用しても、すぐ辞めてしまう。
なぜなら忙しすぎて新人を育てている余裕がないから。
なんなら面接をしている余裕もないから。
そして人手不足はさらに深刻となり、店の雰囲気はギスギスし、さらに人が集まりにくくなる……。
まさに悪循環ですね。
しかし、特効薬はないけれど「常備薬」ならあります。
それは、「新人の受け入れ態勢を作ってから、新人を採用する」ということです。
当たり前じゃん!と思うかもしれませんが……
新人スタッフの出勤初日にトレーナー決まってますか?(そもそもトレーナーができる人材、いますか?トレーナーにトレーナー教育してますか?)
育成目標、育成計画立ててますか?
OJTのスケジュール、ワークスケジュール(シフト)に落せてますか?
上にさらっと書きましたが……トレーナー教育をしていない店長さん、多いのではないかと思います。
「自分ができる」ことと、「人に教えられる」ことの間には、ひとつ大きな壁があります。
天性として備えていたり、兄弟に弟や妹が多くて日常的に「教えて」きた人もいますが、トレーナー教育を受けなかった多数のトレーナーは「自分がやっている手順をそのまま教える」か、「自分が教わったように教える」しかありません。
たとえば「俺は教えないから、見て盗め」みたいな職人気質な人だった場合、大半の新人さんは心が折れてしまいます。
たとえば、なんでもすいすいこなせる器用な人がトレーナー、同じことを10回練習しないとマスターできない不器用な人がトレーニー(新人さん)だった場合、2,3回目で「店長、こいつ向いてないっすよ」と言われてしまうかもしれません。
トレーナーの絶対的スタンスとして、「トレーニーが出来ないのは自分のせい、トレーニーが成長したらトレーニーの努力(のおかげ)」という気持ちが必要です。
「できない人をどうやってできる人に育てるのか?」をトレーナーに教えないと、実は人材育成は出来ないのですね。
トレーナーがしっかりしていると、早期退職率ががくんと減ります。
「わからないことはこの人に聞けば教えてくれる」ということが安心感につながるし、
昨日できなかったことが今日できるようになった、それを見ていてくれるトレーナーがいるということが喜びや肯定感につながるからですね。
そもそも人間は、「自己成長」に喜びを感じるもの。自分を気持ち良く成長させてくれる環境 が整っていれば、そこに居続けようと思うものではないでしょうか。
もう一つ良いことがあって、トレーナーに任命したスタッフの仕事のレベルが上がります。例えば、レジひとつとっても、ミスが減ります。
トレーナーとして「確認ポイントは~」と話すことが、自分自身の仕事にも反映されるからです。そして、新人さんから「僕がここまでできるようになったのは●●さんのおかげです!」なんて言われた日には、マンネリに陥っていたベテランスタッフもやりがいを感じること間違いなしです。
というわけで、人手不足の特効薬、ではなくて常備薬が「教育体制を整える」ということです。
教育の内容は?という話はまたの機会に。
どんな店にしたいか決めたらやること その3・数値で目標を立てる
どんな店にしたいか決めて、
スタッフとも最低限の信頼関係が築けて、
店長として店の数値も確認したら、いよいよ目標を決めます。
ざっくりでも良いので、年間目標、半期目標、四半期目標、月目標を立てましょう。
大事なポイントがあります。
目標は必ず!数値で決めてください。
例えば、「お客様がぜったい笑顔で帰っていただける店」にしたいを考えたとします。
それを実現できたら、数値はどう変化しますか?
売上は?
客数は?
客単価は?
「ぜったいに」「笑顔で」帰ってくださるなら、きっとそのお客様は再来店してくださるでしょう。ということは、少なくとも客数は前年比100%を超えるはずです。
どのくらいのさじ加減かは店長にゆだねられますが、店に可能性を感じるなら、少し高めの目標設定にしても良いと思います。というか、高めの目標のほうが結果は出やすいです。
「接客力を上げ(て売上を上げ)る」という抽象的な目標でも、買い上げ点数を上げるのか、単価の高い商品を売るかでは取り組みが変わります。
店舗の立地、客層によって作戦を考える必要があります。
たとえば、駅の構内にあるような慌ただしい感じの店ならば、単価の低い商品+1点、というような、買い上げ点数を上げる取り組みになるでしょうし、
百貨店の中にある落ち着いた雰囲気の店ならば、じっくり試着していただけるボトムスやアウターなどの高単価商品に力を入れたほうが良い結果に結びつくかもしれません。
数字の目標(特に大きな数字からブレイクダウンした、現実的な数字の目標)は分かりやすいし、説得力がありますよね。
ちなみに、私が新人店長のときに掲げた「ノーストレスで買い物ができる店」を実現するためには、下記の数字を意識しました。
・客数、客単価(前年比100%を超えることが目標。ノーストレスで買い物ができるなら、絶対競合店よりウチを選んでもらえる!という思い込み笑)
・TOP60商品の欠品率 全店平均以下(仕入れるだけでなく、品出しするところまで。だってほしい商品が売り場に並んでいなかったら、ストレスですよね?)
・時間帯別売上構成比、売上額、客数の前年実績、先週実績、今週予測(それに合わせた必要人員を配置をする。だってノーストレスだから・・・)
・クレーム件数 ゼロ(とにかく「不」をなくす。不満、不快、不備・・・だってノーストレスだから!)
・レジ待ち ゼロ(これは、車での来店率が高かったため、回転が落ちると売上も落ちるから、という理由もあり。)
ちなみにこの店舗は、「利益出さないとつぶすよ?」と会社から勧告を受けていた店舗だったのですが、半年間でなんと貢献利益前年比200%超えを達成して、表彰もしていただきました!(当然売上、客数、客単価も前年比超え!)(自慢!)
こんなにうまいこと成果が出たのは、スタッフに恵まれて、かつ運が良かったということが大きいと思っていますが、そもそも目標を立てなければ成果もなかった(か、あってももっと小さかった)はずだと思えば、私にとってはものすごい成功体験でした。
でも、行動したのは自分だけど、行動させてくれたのは、まわりにいた上司や、先輩店長や、スタッフのおかげです。その感謝の気持ちをどこかで返したくて、こうやってブログに書いているというわけなのです。
というか、もう、数値で「これならいけるんじゃね?」という目標をたてられたなら、その目標は八割方達成したも同然です。(段取り八分。)店長には道筋が見えていて、スタッフが見えるところに旗を刺したのですから、これでたどり着けないわけがない(と思いこんでやると結構たどり着ける)。
もうね、悩んでる店長さんはとにかく数字力を磨いたらいいですよ。
スタッフと話すときに、数字を根拠に話すくせをつける。そうすると、スタッフに「成果を出すための要求」ができるくせがつきます。
スタッフだって、「成果を出しまくってるイケてる店」で働いた方が楽しいに決まっている。イケてる店で働くスタッフは、「厳しさ」に誇りを持ち始めます。そうすれば店は店長が何をしなくとも勝手に成長していきます。
店長の「作りたい店」をかなえるためには数字はものすごい武器になります。数字力を身に付ければ、上司だって社長にだって、自分のやりたいことを訴えることができるんですよ。
経営者の意思決定は、必ず数字でなされるものなんです。
数字力と意思決定についてはこちらも合わせてどうぞ。
どんな店にしたいか決めたらやること その2・お店の数字を徹底的に把握する。
スタッフがいて、商品を仕入れることが出来、商品を並べてお客様をお迎えする場がある。
これは「当たり前」のことではありません。
人件費、設備費、広告販促費、仕入れのための商品代金、その他もろもろ、店舗運営にはお金がかかります。チェーン店なら、本部でかかっている費用も賄わなければなりません。
利益=売上ー経費>0
つまり利益を残さなければ、お店は存続できません。
どんな店にしたいか決めたらやること、その2は、
「自店の『数字』を徹底的に把握すること」です。
その2、というか、現実にはその1と並行してやることになるかと思います。
【損益計算書】
店の成績表です。過去1年分くらいは分析しましょう。
年間、半期、四半期、単月でどのくらい利益が出ているのか。
そして、自分の店の「損益分岐点売上高」は必ず把握しましょうね。
※限界利益率=固定費÷売上
※固定費を出しづらい場合は、近似値として人件費・設備費・広告販促費を固定費とみなして計算してみるか、1年の中で営業利益が「0」に一番近い売上を仮で損益分岐点売上高とみなしてみる等、「だいたいこのくらい」を把握しましょう。
「売上」は別の帳票で分析できるので、損益では「経費」を重点的にチェック。
「売上原価(仕入原価)」
「人件費」
「設備費(家賃など)」
「広告販促費」
このあたりの数字を抑えておきましょう。
視点は「変化を見る」「構成比を見る」「基準と比較する」の3つ。
【売上】
どういう帳票があるのか、お店によって多少の違いはあると思いますが……
売上額、達成率、前年比、他店との比較(年間、半期、四半期、単月)
客数
客単価
カテゴリー別売上額、達成率、前年比、構成比
時間帯別売上構成比
単品別売上(額、個数)
他に車来店率とか、ディベロッパーからもらえるなら買い回り店舗とか、
データで見られるものは一通り把握しましょう。
なんのためか。
「頑張ったらむくわれる店」にするためです。
前に「店長は旗を刺す役割」と書いたかと思います。
その旗を目指してスタッフは一生懸命頑張ってくれる。
でも、いざその旗にたどり着いたとき、店が赤字だったら?
スタッフの頑張りはまったく無駄になってしまいます。
赤字の店は存続できないからです。
「店長が掲げた目標を達成することが成果になる」ということがとても大切です。
そして、そのためには、数字による裏付けが必要なのです。
店長が立てる目標は、 「数字」がスタートであり、ゴールでなければなりません。
店長が立てる目標とは?次回に続きます。
※オマケ
数字に自信がない(涙)という方には
ビジネスマンのための最新「数字力」養成講座 (ディスカヴァー携書)
をお勧めします。
(小宮一慶さんの〇〇力養成講座はどれもオススメです!)
どんな店にしたいか決めたらやること その1・スタッフを知る+自分を知ってもらう。
今日のテーマは、どんな店にしたいか決めたらやること、その1。
【スタッフと人間関係を築く】
ここ何本か、人間関係に関する記事を書きました。
何かをやりたくても、店長って基本的に一人では何もできないんですよね。在庫の発注くらいはできますが、それ、一人で全部品出しできます?出来ませんよね?(その日1日はできても、毎日365日は無理ですよね。)
店長は別にえらくないんです。
ただ店のトップとして、方向性を決めて目標の旗を差すことが役割として与えられているだけのこと。
そして、その役割を果たすためにいくつかの権限が与えられているだけのこと。
店長とスタッフは、根本的なところで「対等」でいなければならないと私は思っています。
対等、というのは、「思ったことは言える」「困ったことは相談できる」「お互いの権利が尊重される」ということ。
まずはスタッフ一人ひとりと、そういう基本的な人間関係を築くことがスタートです。
店長の皆さまに質問です。
・スタッフのフルネーム、漢字で書けますか?
・住んでいるところ、どんな交通手段で通勤していて、どのくらい時間がかかるか把握していますか?
・家族構成は?小さなお子さんや介護が必要な方が家族の中にいる場合は、シフトの配慮が必要な場合がほとんどです。
・学生なら、何年生で、何を勉強していて、将来何を目指しているか知っていますか?店長のあなたが社会人の先輩として、何か出来ることがあるかもしれません。(就職面接の練習とか、言葉づかいとか身だしなみのチェックとか、ね。)
・スタッフの趣味や誕生日を把握していますか?
・社会人経験のある方なら、前職は何をしていたか、学生時代は何を学んでいたか、把握していますか?
ちなみに私は、旗艦店の新店をやったときに、これを把握していたことでものすごく助けられました。
マスコミ対応のためのPR部隊、新人スタッフのトレーナー役、海外のお客様対応係、電話対応(主にクレーム対応!)、客注対応の事務作業・・・など、新店準備期間の半年間で採用したスタッフの中から適任者を見つけて、動機付けして、トレーニングして・・・ということをやりました。採用業務に手が回らなくなったころ、自分で面接したスタッフの中で事務経験がある子に目星をつけておき、新人スタッフ研修が終了するやいなや自分の秘書になってとお願いしたことも(笑)
新店の話は面白い話がたくさんあるので、また別の機会に書きたいと思います。
今は個人情報が~、とか、セクハラ・パワハラが~、とか、いろいろ難しい時代ではありますが、上記のようなことは店長として知っておくべきだと思うし、スタッフは知ってほしいものではないでしょうか。
たとえば、毎年サマソニは欠かせない!というスタッフがいたとして、「セールの時期に連休なんか上げられないよ」と突っぱねる店長と、「シフト厳しいけど、●●さんのいちばんの楽しみだもんね、ここは休みにするから、かわりにこの時期に協力してね」と言ってくれる店長、どちらの店長のもとで働きたいか。
言うまでもなく後者ですよね。
そして、スタッフは、
・あなたがどんな経歴で今の店に来たか知っていますか?
・あなたが店長として「やってほしくないこと」が何か理解してくれていますか?(私の場合は、「うそをつくこと」「思っていることを発言しないこと」「分からないことを質問しないこと」でした。
要するに「なんでも言い合える関係になろうよ!」ということを着任して最初の面談のときに全員に伝えてました。)
・あなたの出身地や趣味、家族・・・などパーソナルなことを一定程度でも構わないので、知っていますか?
(その人がどんな人なのか?分からないで働くのはこわいし、つまらないと思います。)
お互いに興味を持って、お互いを知る。
これがお店づくり、チーム作りの第一歩だと私は思っています。
人間関係に関するお悩みは、こちらもご覧くださいね。
No サプライズ!
世間はお盆休みで、お休みモードですね。
(すれ違った外国人が、お店が閉まっているのをみてBecause OBON.とつぶやいていました笑)
さて、今回は「サプライズ」がテーマです。と言っても、よくある誕生日パーティとかプロポーズとかではなく、上司部下のハナシ。
上司は部下に「サプライズ」をしてはいけません。
どういうことかというと、
「あ、そういえば、俺明日から出張だから」
「明日15時からミーティングだから(出席してね)」
「今週シフト変えといたから」(←これヒドイ……)
「明日○○店に応援だから」
「ひまそうだからこれやっといて」
出来る部下ほど、先読みして仕事を組み立てているものです。店長の一言でその組み立てが水の泡となる……なんてことはないようにしなければなりません。
※これに関してはエリアマネージャーと店長のほうが深刻かも?店長の仕事を助ける(サポートする)のがエリアマネージャーの仕事ですが、店長の仕事の邪魔をするエリアマネージャーのなんと多いことか……苦笑
私は基本、予告なしの入店はしないでほしかったです。別にありのままを見てもらっていいのですが、自分の仕事のスケジュールがめちゃくちゃになるので!
「ブラック企業」という言葉が流行語から標準語?へすっかり定着してしまいましたが、要するに「相手を尊重しない」文化になってしまっているということだと思います。
上司が部下を尊重しないから、「自分を尊重させようとする」から、各自でタイムマネジメントをができない→思考停止→長時間労働→休日出勤……となるのだと思います。
「会議はすべて開始と終了の時刻を決めておく」
「時間になったら始める」「時間になったら終わる」
「時間の中で何について結論を出すか決めておく」
これができていない企業はブラック企業予備軍では。
始まりには厳しいのに終わりの時間はゆるい、というのもなにか違う。時間は等しく1分は1分です。予定を超えた会議、予定にない仕事は個人の時間をうばっていることを上司はもっともっと認識しなければなりません。
もっとも部下の側も、上司を驚かせないよう、懸念事項があればあらかじめ情報を共有しておく配慮が必要ですね。
挨拶しよう
店長の皆様。
朝出勤して、スタッフと顔を合わせたとき、自分から挨拶していますか?
まさか、「スタッフから挨拶するのを待っている」方はいませんよね?
一生懸命作業をしていて気付かなかっただけかもしれないのに、「あいつは俺に挨拶ひとつしない」なんて、上から目線で評価してたり、しませんよね?
朝もはやくから出勤して、オープン前にお掃除やディスプレイ変更を行ってくれている
スタッフに対して、あなたがどんな気持ちを持っているか?ということが、朝一番の態度でまるっとスタッフに伝わります。
感謝の気持ちがあれば、おのずと行動に表れます。
笑顔で、自分から、スタッフに「おはようございます」とあいさつする。
なんなら、「朝早くからありがとう」「暑いのに(寒いのに)ありがとう」のプラス一言くらいはつけましょう。
スタッフ一人ひとりと毎週30分面談・・・なんて無理でも、
朝の挨拶プラス一言(目をみて、身体を正面に向けて、笑顔で!)が出来ていると「なにかある」スタッフは、そのタイミングで言い出してくれたりします。
「店長、ちょっとご相談があるんですけど・・・」
「店長、実は・・・」
朝の挨拶の「ついで」にスタッフが語り始めてくれる。
こんなにお金がかからなくて、簡単で、効果的なコミュニケーションはありません。
お店で起きている事実と、スタッフの感情をできるだけ把握すること。円滑な店舗運営には欠かせません。朝の挨拶は、そのきっかけづくりに最適です。
ふんぞり返ってる店長(笑)、明日からは「自分から挨拶」、始めてみませんか?
お客様対応(クレーム)基礎編
人間関係のもうひとつの大きな柱といえば「お客様」。
「店長~」と呼ばれると、9割方悪い話ですよね?(笑)
クレームは10件に1件、お褒めは100件に1件と言われます。
「きちんとやって当たり前」「不備があれば即クレーム」。
日本のサービス業は本当にレベルが高いです。
良いサービスを当たり前のように受けられることはありがたい一方、サービスを提供する側としては苦労が絶えません。
今日はクレーム対応の話です。
私は大きく3つのことに気をつけてきました。
1つめは「クレームを起こさないこと」。
「お客様に不満、不快を与えない」よう前始末すること。
売り出し品なら在庫を十分に用意しておく、
レジが混まないようシフトを組んでおく、
混雑が予想されるならオペレーションをきちんと考えておく、
身だしなみと言葉づかいをきちんとして、第一印象を良くしておく。
究極のクレーム対策は「当たり前のことを当たり前にやる」こと!
2つめは、「起こったクレームに対して本気で対応する」。
中には怒鳴り込んでくるお客様もいるかもしれません。
逃げ腰にならず、めんどくさがらず、「本気で」お話をうかがう。
「こいつは俺の(私の)話を分かってくれる」と思っていただけたら
クレームは9割方解決です。
お客様が10分以上怒り狂っている場合、聴き方が悪いと思ってください。
(人間はひとつのことで10分以上怒り続けることはできないそうです。それが続くということは、「聴き手」が怒りに油を注いでいるということ・・だそう。)
3つめは、「お客様」と「クレーマー(犯罪者)」の見極めをする。
私はこれがすごく重要なポイントだと思っています。
特にここ数年、具体的には「倍返し」が流行ったころから(笑)。
ちょうどそのころ、某衣料品店の店長に土下座を強要して逮捕された人がいましたよね。
私もそのころにご年配の男性から、「スタッフの対応が悪い」という理由で「土下座しろ」と言われたことがあります。
もちろん「致しかねます」ときっぱりお断りしました。
(父親とそう変わらない年代の方でしたが、こういうふうにしか歳を重ねられなかったのか・・・と悲しくなりました。)
スタッフに土下座を強要する、暴言をあびせる、長時間拘束する・・・。
これらは立派な犯罪行為です。
スタッフは、正当なサービスを提供して、対価としてお金をいただいているのであって、お客様の奴隷ではありません。
接客業につく人は基本的に「いい人」が多いので、「お客様が怒っている」=「店が(私たちが)悪い」と思い、謝ります。
ただ、悪くないことまで謝る必要はないです。
「できること」と「できないこと」を分けて、「できないこと」を要求する
人は「お客様」ではありません。スタッフを貶めるような行動を強要する人も
お客様ではありません。
警備会社を呼び、すみやかにお帰りいただきましょう。
そうやってスタッフを守ることも、店長の大事な役目です。
店長の悩みの99%は人間関係
店長の悩みの99%は人間関係、というか、
人に関する悩みではないでしょうか。
もちろん、売上が上がらなくても苦しいし、間違って発注しちゃって売れない在庫抱えたり、トイレの手洗い場の水が止まらなくなっちゃったり(新人店長時代に実際あった)、いろいろあると思いますが、そんなことは些細なこと。
店長の悩みは「スタッフ」と「お客様」に集約されるといっても過言ではない。(売上はね、上がらない時は苦しいと思うんですよ。でも、数値分析して、仮説を立てて、在庫仕入れて売場作って・・・て基本は楽しいことだと思うんですよねー。)
「店長」って呼ばれながらも、スタッフと信頼関係築けてないなーっていうときが、いちばんしんどい。
いろいろ対応策はありますが、私のおすすめはまず、スタッフの話をとにかくよく聞くこと。お店に対して思っていることだけじゃなくて、そのスタッフがどんな人で、今まで何をしてきたか、何が得意か、どんな生活をしているのか(住んでいる場所や家族、趣味など)、そして、今その店で何をして、将来どうしたいのか。
着任時だけでなく、3か月~半年に1回くらいは、必ずすべてのスタッフと時間をとって面談すること。これは、単に人間関係をつくるだけでなく、店舗の組織設計のためにも、スタッフのキャリア形成のためにも絶対に必要なことです。(私は最終的には120人のスタッフと仕事をしましたが、半年に一度は必ず全員と1人30分の面談をしました!)
「この会社で長くやっていきたい、店長目指したい」というスタッフ、「実は違う道を考えていて、勉強をしていて将来的には転職をしている」というスタッフ、業務のことで、家族のことで、悩みを抱えているスタッフ。
表面的には笑顔で仕事をしていても、実は悩んでいるスタッフ、何かを抱えているスタッフというのは予想以上に多いものです。そして、店長に話すだけで解決する悩みも実は多い。(シフトのこととか)
「自分の話を真剣に聞いてくれる人」を嫌う人はほとんどいません。ましてや「店長」に時間を割いてもらって、じっくり話をきいてもらって嬉しくないスタッフはいないはず。
店長って力はあるけれど、とても無力です。
スタッフに協力してもらわなければ、お店を開けることすらできないんです。
「いて当たり前」ではない。「いてくれて有り難い」んです。
「この店で、この店長と一緒に仕事がしたい!」と思ってもらうことが、店長としての第一歩。
そのためのスタートが、「話を聞くこと」。
「スタッフが言う事聞いてくれない!」と嘆く前に、
あなたがスタッフの話を聞くことからスタートしましょ。